HOKKAIDO BARBARIANS R. F. C. 特定非営利活動法人(NPO)北海道バーバリアンズ ラグビーフットボールクラブ
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NPOについて

グラウンド取得に合わせた会費改正案を議論。2007年3月2日
除雪ボランティアチーム始動。2006年2月11日
3月26日に総会・納会。新体制案決める。理事会=2005年1月29日
別海ラグビー祭報告1。別海高校・三宅武寿さん
別海ラグビー祭報告2。関東ラグビー協会・平野和美さん
2004年6月13日。新たな記念日。「揺りかごから墓場まで」のクラブに近づく
6月26日に2004年度クラブ総会
バーバリアンズが北海道庁のサイトに登場
2003年シーズンに向けて。平野さんより
クラブも日本選手権へ
NPOに都市計画提案権。平野さんより
北大大学院生がバーバリアンズ報告論文
田尻GMがJリーグ勉強会で講演
NPOに優遇税制。寄付の一部を課税所得から控除
全国社会人大会にクラブも
いかなる人も人として認められる社会。MGS・平野さんよりメール
第2回別海ラグビーフェス報告
「がんばれ有珠ラグビーフェス」報告
7月20日に「がんばれ有珠 ラグビーフェス」
田尻GMが熊本で7月14日に講演
校庭の芝生化について。平野さんよりメール
NPO半年の活動状況報告
田尻GMが札幌豊平区で講演
田尻GMが参加!SSFスポーツフォーラム報告
NPOをステップに地域クラブを目指すバーバリアンズ
NPOとして初のボランティア活動。別海町ラグビーフェス報告
NPO法人設立にメール届く
NPOと北海道バーバリアンズ 田尻稲雄氏インタビュー
NPO法とクラブチーム 日本ラグビー協会平野氏
森から草原へ出よう ゼネラルマネジャー 田尻稲雄
特定非営利活動法人北海道バーバリアンズRFC設立趣旨書

会費改正案を議論。3月2日の理事会

 3月2日に理事会を開き、定山渓新グラウンド「仮称・Jフィールド(定山渓フィールド)」の取得に伴う会費改正案などについて議論を行いました。
理事会では、3月24日午後0時30分からAKKビルで総会を開くことを決めました。総会に提案するグラウンド取得に伴う資金集め、会費改正案について論議しました。その中で、今後のクラブ運営に向けて、各チームの競技活動や施設の維持管理などのクラブ運営費と今回のグラウンド取得に関する施設取得費用を分けて考えていく方針を確認しました。具体的には、チーム強化、芝生グラウンドの維持の運営費については、通常の会費を充て、施設取得費用については別会計として、入会金としてのクラブ員の出資、さらには法人・個人からの寄付を募り、早ければ3年、遅くとも5年以内に借入金返済のめどを立てて活動を進めていくことを確認しました。
 また、入会金支払いの対象者は、社会人会員に限定して納入を求めることになりました。学生、ジュニア会員は対象となりません。また、議論の中では、企業と契約して、従業員のクラブ施設利用を認める法人会員の設定、現在の会員が入会金の納入をするかどうかを判断してもらうために当面は納入を猶予する経過措置の導入なども検討課題となりました。施設維持費の見積もりなどについて、宮原、谷黒、西野、西尾、平島がプロジェクトチームで詳細を詰めていきます。

 このほか、資金造成のためのクレジットカードの活用も議論しました。カード加入者の紹介料1件2000−3000円がクラブに入るもので、現在2件の打診があり、さらに研究を進めていくことになりました。メンバーが知人、友人に広く働きかけるバーバリアンズ・ファン開拓大作戦として取り組む価値がありそうです。

 グラウンド取得に合わせて取り組むスポンサー獲得作戦を始めています。初年度となる2007年度は目標850万円です。「地域の企業、個人に広く薄く支えられるクラブ」を目指して行きます。スポンサー獲得でも、通常活動への支援か、グラウンド所得への支援かを明確にして寄付拡大を進めていきます。山田修、平野を中心にプロジェクトを進めていきます。

 これまでの実績

<活動費支援>
 1社 10万円
     計      10万円
<グラウンド取得支援> 
 3法人       108万円
 2個人         3万円
  
     計     111万円
これまで提案された会費改正案は以下の通りです。


■宮原案

 宮原案のポイント
 1.通常活動会費と施設費(グラウンド取得費)に分離する
 2.施設費を一括前払いに誘導する
 バーバリアンズの会費は次の額とする。
 活動会費
 ・社会人  年額1万円 月額834円
 ・学生   年額 〓円 月額〓円
 ・ジュニア 年額 〓円
 施設会費
 ・一括納入金額 20万円
 ・分割納入金学 1万5千円を1単位として毎年1単位以上。なお5年以内で完納する場合は14単位(21万円)をもって完了とする。5年を越える分割の場合は15単位(22万5千円)をもって納入完了とする。
 付則
 学生、ジュニア会員は納入を延期することができる。会員脱退の場合は既納入の施設会費を返還しない。施設会費は会員1名が支払うことで他の同居の家族会員の利用ができるものとする。
<支払い事例>
 ・5年の場合  年額4万2千円   月額3500円
 ・10年の場合 年額2万2500円 月額1875円
 

■長原案

 定山渓グランドの資金集めに関して
 決して定山渓グランド費用の集金のための、いい案ではありませんが、自分の思いを以下に示します。
 グランド購入費の一人あたりの負担は、相当な額になるかと思います。しかしながら、学生や、ジュニアの負担増は、厳しく、一時金であろうと、クラブ費であろうと、負担を増やすと、構成員の減少を招くと思います。では、社会人の負担をその分増やせるかというと、これも結構厳しいと思います。家庭を持っている人もいれば、仕事が忙しい人もおり、活動時間を、それ程多くとれない人が多々いるからです。ましてや、社会人は、転勤の可能性があります。費用を支払って、直ぐに転勤となれば、目もあてられません。
 総会で仰ってた方もいたかと思いますが、年に2,3回しか参加しない人、幽霊部員に20万を求めると、退会する方も出てくると思います。現状と同じであれば、退会しないかもしれませんが・・・・。

 クラブ構成員から集金については、選択肢をいくつか用意した方が良いと思います。

【案】
 学生や、ジュニアは現状通りとし、社会人は、一括払いと分割払いを選択できるようにする。
 分割払いに、パターンを用意する。もちろん、学生やジュニアであっても、希望者(強いるのではなく)からは、寄付を頂く。

 《支払いパターン) 
 1万2千円 (月額1000円)  一括払いした方、議決権を持たない方 
 2万円(月額1667円)     議決権あり。31年後から1万2千円
 3万円(月額2500円)     議決権あり。15年間支払うと、16年後から1万2千円
 
 20万一括払いした人が、諸事情(ex 転勤)により、退会した時は、活動した年数分を差し引き返金する。
  ex) 20万一括払いしたが、2年後に転勤。16万返金。

何れにせよ、グラウンド購入費を集めなければならないのですが、極力、構成員の負担を増やさないようにする事がベストと思います。
そのための具体的な代替施策を提示できませんが・・・・。

■長谷川案

 定山渓のグランド資金関係について
 1、 年会費を段階的に増額  
    2007年度を年額 24,000円(月額2000円) 08年度を 36,000円(月額3000円)
    ⇒メンバーを増やしていける環境を維持するため 一人20万というのは厳しいと思う。メンバーが増えなければ先細る

 2、 ジュニアも会費の増額
    但し 親がメンバーである場合には 割引制度を用いる ⇒ 家族会員を新設してはどうか

 3、 グランド周囲に広告媒体を設置し 看板等で広告収入を得る

 4、 合宿を誘致する
    道内外の学生 を中心に  ⇒ 厨房設備など確認  作るOR持込む
    
    素泊まりでもよいかと 夕食はバーベキュー用具の貸し出しで 勝手にやってもらうとか

    ※外用のテーブルやベンチ  バーベキュー台(ガーデンで使っていたガス器具) ドラム缶を加工した炭用のもなどは
      BBから現物寄付します。
    
 5、 賛同くださったスポンサー企業とのタイアップ
    例えば 小売業 サービス業の場合

    米の「ひらの」 メンバーやメンバーの友人知人用の発注書を作成配布し、各家庭等から注文 その金額のうち 5%(仮定)を寄付しても 
    らうとしたら  4,000円の買い上げに対して 200円 月に200件で 年額480,000円

    シルクロードの場合
    バーバサポーターズ割引券を発行(平日の夜のみ) 利用者は 会計から10%割引 となり、5%をバーバに寄付するとした場合
    月に200名の利用があったと仮定 客単価3,000円 年額360,000円

    ブライアンブルーの場合
    スポンサー企業や個人サポーターやメンバーを集めて 2ヶ月に一度パーティーを開催
    一人3,000円の会費のうち 10%を寄付
    1回50名の参加 で 年額 90,000円
    同時に ラッフルなど実施 1回の売上 500円×100枚 50,000円 年間 300,000円

    数字については 仮定ですが、こういうやり方でも 一社からは小額でも 積み重ねられると思います。
    どのみちどこかで使うお金ですから、メンバーの協力があれば実現できると思います。店や会社にとっても顧客増加に繋がるので
    どちらにもメリットが生じます。実績比例ですから、やり方次第では効果はかなり大きくなるかと。

■西村案

(3)会費収入
    一般会員と維持会員の2カテゴリ.一般会員は,バーバの活動 に参加する会員.
    維持会員は運営にも参加する会員.
    例)
    一般会員:年会費1.2万円.試合やイベントには参加す るが,総会はオブザーバ.
    維持会員:年会費2.4万円.総会で議決権あり.
    単純に,100人が維持会員になれば,120万円の会 費収入増を毎年見込める.
    学生メンバーなどは,一般会員で参加し,数年後に維持会員に なってもいい.
    課題:維持会員にステータスを認めるメンバーが100人 もいるか.規約の変更が必要.


■西野案

 経過措置の設定  会員に多額の負担が必要なことであり、急きょグラウンド取得がきまったことであるため、現在の会員については経過措置を設ける。経過措置期間内はクラブが決める年会費を支払うことで正会員としての権利を行使できる。一定期間を経過した後、正会員となる意思表示を求める。
 1 正会員 活動の趣旨に賛同して加入する個人で、入会金一口〓万円の完納者か、入会金の納入について意思表示をしてクラブが認めた者とする。クラブ施設の利用、およびその他のクラブの付随する諸活動への参加に対して便宜が図られる。総会など各種決議機関に出席し、投票する資格と義務を負う。ただし、入会金未納入者であってもクラブが正会員として認める場合がある。正会員が退会した場合、入会金の返済は認めないが、入会金の納入によって生じた権利の第3者への譲渡または、貸与をすることができる。
 2 準会員 活動の趣旨に賛同して加入する個人で、入会金の不完全納入者で、諸活動に参加するもので、入会金を完納していないもの。議決権は原則として持たないが、理事会は認めた場合は行使できる場合がある
     
 ・社会人 社会人は原則として特別の事情がない限り、加入から〓年以内に入会金を完納するものである。
 ・転勤者は準会員として加入を認め、一定の期間の活動については入会金を免除する。期間は個人の事情に応じてクラブが判断する。
 ・学生 学生は、在学中は入会金納入を免除される。卒業後に正会員となる意思を表明し、〓年以内に入会金を完納した場合に正会員となる。
 3 育成会員  バーバリアンズの育成組織に加入する個人。議決権は持たない
 4 協賛会員 活動の趣旨に賛同し、支援並びに協力する個人及び団体。議決権を持たない
事例案
1、入会金を一括した場合 会費はクラブが決めた額とする 会費月額1000円
2、入会金の分割払いのケース 会費に上乗せして徴収

 現行 会費 月額1000円
 入会金10万円の場合 5年返済(60カ月)   月額1666円の上乗せ 新会費 月額2666円
            10年返済(120カ月) 月額833円          月額1833円
 入会金15万円の場合 5年返済         月額2500円の上乗せ 新会費 月額3500円
            10年返済        月額1250円の上乗せ 新会費 月額2250円
 入会金20万円の場合 5年返済         月額3333円の上乗せ 新会費 月額4333円
            10年返済        月額1666円の上乗せ 新会費 月額2666円
3、経過措置で態度未定の会員
 会費 月額1000円     〓年を経過した段階で入会金〓円を納入するかどうかの結論を出す
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3月26日に総会・納会。新体制案も承認

 バーバリアンズの理事会が1月29日に開かれ、来期の新体制案、30周年記念事業の計画、3月26日に納会・総会を行うことなどを決めた。
2004−05シーズンの締めくくりとなる納会・総会は3月26日午後3時から開催の予定です。Aチームキャプテンの佐伯の留任などの来期の体制案を承認した。新体制は総会で決定します。また、2月中にジュニアを含めたスケジュール案を作成することになりました。

 ■来季パネルスタッフ案
 ・コーチ 長谷川、平野
 ・Aキャプテン 佐伯
 ・同バイスキャプテン 佐々木、ローガン
 ・デベロップメントコーチの設置 大野  Cの選手指導、高校生、専門学校生のフォロー
 ・Bキャプテン 信清 立候補
 ・オーバー35 未定

 ■来期のチーム編成
 時期を区切ってチーム編成を進める方向になりました
 5−6月 A、B、オーバー35
 7月   A、B、C、コルツ
 8月以降 A、B、オーバー35

 ■30周年事業の計画
 ・遠征 全国大会との兼ね合いを考え、2006年3月にツアーを行うことを含めて検討する
 ・記念誌 西野を編集委員長として年度末の刊行を目指して準備を進める
 ・記念ポロシャッツの作製
 ・パーティーの開催 長谷川が責任者となります

 ■赤本の編集  西野、三好 原稿締め切り―3月18日ごろ。各担当者は以下の通りです
 ABスコッド 長谷川、平野
 ジュニア 鎌田
 C、コルツ 谷黒、西野
 ユース 平島

以下は長谷川コーチの2004年度ABスコッド総括です

 全体 クラブ日本一の目標を掲げたが、東日本3位、全国準決勝敗退に終わりました。目標は達成できなかった。ただ、全国準決勝は気迫にあふれた試合だったが、要所要所でミスが出た。道内ではFWを前面に出し、ウイングでトライを取るラグビーを目指した。道内ではできたが、全国に行くとうまくできないことがあった。徹底できないことが面があった。
 クラブ日本一の目標に向かっての練習ができたか。選手の執着心がたりなかったのではないか。清水建設、セコムの2試合ができたことは、戦力を測る機会になったとは思うが、チームとしてメンバーにその重要性を徹底できなかった。チームとしての集中力も足りなかった。
 チームトレーナーを導入して3年目。ケアが行き届き、大きなけがもなく前進したのはないか。横山さんはじめ献身的な協力が選手の意識にも変化をもたらしたのではないか。ツアー関係では、選手の負担の軽減をできたと思う。その一方で、ファンクション、服装の乱れもあった。
 総括として選手一人一人がクラブ日本一に向かう手ごたえを感じられたのではないか。
 ・アタック 個々人のスキル向上が見られた。特にモール。重要な武器になった。基本プレー。タマリバ戦ではトライ4つのうち3つ。その後バックスのトライもモールからだった。基本プレーが雑。ハンドリング、サポートプレーの遅さなど。球出しの重要性とかサポートへの選手の理解度が高まったと思う。バックスではトライが取れなかった。浅いライン、ボールをもらうときのスピード不足など
 ・デフェンス 2年前から取り組むチームデェンス。向上しているが、個々のタックルなど甘い部分があった。3次、4次で余される。ハードタックル、コミュニケーションに取り組んでいくべき。
 ・セットプレー スクラムが安定するレベルになってきた。ラインアウトは相手とのボールの取り合いという観点からの工夫が足りなかったのではないか。スロワー、ジャンパー、リフターのスキルアップが必要だ。
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夏の思い出。別海ラグビー祭2004報告1
別海ラグビー祭と地域スポーツとしてのラグビー

北海道別海高等学校教諭 三宅武寿

 8月7日(土)別海らしくない夏空のもと、100名以上の子供たちと80名以上の大人を集め、第26回別海ラグビー祭(兼 第6回タグラグビー教室)が開催された。このラグビー祭、私が転勤してきたときには、お世辞にも活発なものとは言えなかった。しかし細々とはいえ、日本の片隅で20年近くにわたり継続してきた行事をもう少し活気あるものにできないだろうか。また、私の指導する別海高校ラグビー部の生徒たちにも楽しめるものにならないだろうかと考えていた。さらには、地域の小中学生にもラグビーボールにふれる機会を与えられないだろうかと思案していた。今から7年前のことである。
 そんな折、幸運が重なった。一つはタグラグビーを知ったこと。札幌でタグラグビーの普及事業が開催されると知り、見学に行った。低年齢層へのラグビーの普及に十分な効果を発揮すると感じ、早速タグを10組ほど購入した。高校生と一緒に試したが、予想以上におもしろいと実感した。
 もう一つの幸運は、私の所属する北海道バーバリアンズが日本で初めてスポーツ団体としてNPOの認可を受けたことである。NPO活動の一環として、別海町でラグビーの普及活動ができるのではないかと感じ、クラブの総会で提案した。今振り返れば無謀な提案であった。というのも、バーバリアンズの活動する札幌市と別海町は400kmも離れており、交通も不便である。普通の感覚では、わざわざ往復16時間以上もかけて、なおかつお金を出してまで子供たちにラグビーを教えようとは思わないはずである。しかし、既存のクラブにはない自由な発想と行動力、バイタリティーあふれた仲間を持ったことが幸運だった。さらには地元の別海ラガークラブにも、地域の子供たちの成長を願う人が多数いたことである。そうした幸運に恵まれ、1999年に別海ラグビー祭はタグラグビー教室と高校生への指導を中心とした普及活動へと生まれ変わった。
 リニューアルして6年目となった今年、いままで以上に大勢の参加があった。地元の小中学生はもちろん、近年活発になってきたバーバリアンズ・ジュニアとU-19。さらに北見市のラグビースクールであるスピリッツ・オブ・オホーツク、釧路市で合宿中だった北海道医療大学ラグビー部、隣町の中標津ラガーに参加していただいた。また別海高校も、全日制普通科ラグビー部と定時制酪農科ラグビー部が参加することができた。
 ラグビー祭は、午前がタグ教室。午後は、高校生(U-19)や一般・大学生の試合と高校生へのラグビークリニック。夜は交流会が企画された。盛況のうちに終了したラグビー祭であるが、普及活動という観点では未だ不十分だと感じている。しかしこの6年間の活動は、ホスト役である別海ラガークラブの意識を少しずつ変えた。これまでは、「プレーヤーとして楽しむだけ」のクラブライフであったが、ラグビー祭でのタグ教室の指導を通して、「若い世代の育成・地域への貢献」へと意識改革がなされた。このことは、別海ラガークラブと別海高校ラグビー部の関係を密接にし、高校生の上達にも繋がった。とりわけ今年の別海高校ラグビー部は、合同チームとしての課題を抱えているものの、道内の強豪校に引けをとらない実力を備えるようになった。
 こうした、クラブチーム(大人)と高校生、さらには小中学生との緊密な関係が地域クラブへと前進できたならば、ますます進む少子化や部活動離れの影響を受けることなく、ラグビーが地域スポーツとして、野球やサッカーのような広い裾野を持ったスポーツへと発展できると信じている。そのためにも、別海町ラグビー祭の継続・発展と低年齢層への普及活動に関係者一同力を合わせて取り組みたいと考えている。

<脚注>
合同チーム/高体連主催の大会(花園への予選)において、部員不足に悩む高校への解決策として、昨年度より認められた制度。部員数が1チーム(15人)に満たない学校は、同様の他校と合同してチームを作り、都道府県予選に参加することができる。ただし、都道府県予選に優勝しても全国大会への出場権は与えられない。
 昨年度、別海高校も全日制普通科のラグビー部と定時制酪農科のラグビー部が合同チームを作った。しかしながら、「定時制」であるとの理由から、仮に地区大会で勝ったとしても、北北海道大会への出場は認めないという条件であった。大会要項にある、「定時制との合同チームは認めない」の条文は、「合同チーム」を認める以前の規定であるので、別海高校については当てはまらないはずであったが、北海道高体連の判断は変わらなかった。
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夏の思い出。別海ラグビー祭2004報告2
北海道バーバリアンズのNPO普及活動事業

 平野和美さん

 8月7−8日に、別海町で行なわれた<別海ラグビー祭>に行ってきた。最初に別海とはどこにあるかを説明すると・・・、北海道の東の果て、根室のとなりにある酪農と漁業の小さな町である。北方領土の国後島が目の前だ。その別海ラグビー祭は1999年以来、北海道バーバリアンズのNPO普及活動事業の一環として毎年夏に実施されている。
 今年は、いままでなかった初の試みが用意されている。それは、従来の大人チームだけの遠征でなく、小学生、中学生、高校生チーム、その保護者等、総勢100名が初めて遠征に参加したのである。
 8月7日(土)10時、JR根室本線の厚床駅(無人駅)に一人降り立った。ここから別海まで、かつては鉄道(標津線)が走っていたのだが廃線となり、車でしか行けない。どうしたらいいか?さいわい別海ラガーの方に迎えに来ていただいた。30分ほど、どこまでも真っ直ぐな根釧原野の真っただ中を走り、別海の町に入った。
 会場の別海町陸上競技場に着くと、ラグビー祭は既にスタートしていた。子供たちの歓声が聞こえてきた。きょうの大まかなスケジュールは、

 1.一般の小学生や中学生に楕円のボールを体験してもらうコーナー
 2.ジュニアのゲーム(小学生、中学生)
 3.ユースのゲーム(高校生)
 4.大人のゲーム
 5.ラグビー・クリニック

(1)ラグビー体験コーナー
 午前中は、普段ラグビーとは縁のない地元の小学生、中学生を集めて楕円のボールに触ってみようという試み。何人来てくれるか主催者は心配だったようだが、幼稚園児までいて盛況だった。小学生は、タグをつけた鬼ごっこに興じていた。指導しているのは、別海高校教諭の三宅さんと、今年根室高校から転任してきたばかりの中島さん。それに、別海ラガーの面々。そこに別海高校の高校生が、お兄さんとして参加している。女児も楽しそうに走り回っていた。
 三宅、中島のお二人は、いずれも北海道バーバリアンズのメンバーである。番外編で、中学生がタックルってどんな感じと聞いてきたので、タックルを体験させてあげている。人間の身体は柔らかい。それに、下は芝生である。全く『痛くない』ことが体験できたようだ。
 「この中から、将来ラグビーやってみようと思ってくれる子供が一人でも出てくれたらいい。なにも高校生になって直ぐでなくとも、大学生やおとなになってからでもいい」とは三宅さんの弁。

(2)ジュニアのラグビー
 昼過ぎからは、北海道バーバリアンズの「ジュニアチーム」(小学生&中学生)が、「スピリット・オブ・オホーツク」の<小学生><中学生>チームと対戦した。スピリット・オブ・オホーツクは、美幌や網走地域で活躍中の子供のクラブチーム。従来型の「ラグビースクール」とは違う。
 どこが違うかといえば、オホーツクラガー(大人チーム)の下部組織の子供たちのクラブなのである。北海道バーバリアンズと全く同じスタイルで組織化されている。「北海道バーバリアンズ・オホーツク支部」を名乗らせて欲しいとの申し出があったそうだが、丁重にお断りしたそうである。課題は、高校生チームを「スピリット・オブ・オホーツク」内に作ることだそうだ。
 ジュニアのゲームが終わると、グランド脇でジュースによる交歓会(アフタマッチファンクション)が始まった。小学生のキャプテン、中学生のキャプテンがそれぞれ挨拶したが、これがいっぱしのことを言うんだなあ!!感心するやら感激するやら・・・。
 儀礼的スピーチしか出来ない社会人チームのキャプテンに聞かせてやりたいくらいだ。<ラグビーは少年をいちはやく大人にし・・・・>を、ふと思い出す。

(3)ユースのラグビー
 きょうグラウンドにいる高校生は、別海高校のラグビー部。それと、北海道バーバリアンズのU19(ユース)のメンバー。別海高校は、2チーム分のメンバーがいる。バーバには、札幌・手稲高校のメンバーがコンバインドで混ざっている。校長さんの許可などは全てクリアーしているそうだ。そんなことより、親が同意していれば問題ない。
 高校生が次々に試合を行い、最後は、別海高校の紅白戦。失礼ながら、こんな人口稀薄な過疎地の高校に、2チーム分のメンバーがいるということが素晴らしい。
 <別海では牛100頭を見つけることは容易だが、活きのいい男子高校生一人を見つけることは至難の技>
 そんな別海高校に、北海道バーバリアンズのメンバーだった三宅武寿さんが赴任したのは6年前。ラグビー部のメンバーも充分ではなく、隣町の中標津高校(花園出場校)との公式試合は、221-0での惨敗だった。毎日新聞社の調べでは、この記録は高校ラグビーのワースト3なんだそうだ。地元紙には結構大きく取り上げられた。
 そんな221-0からの出発だった。三宅さんは、バーバリアンズのメンバーに訴えた。「勝つためのラグビーではなく、ラグビーがいかに楽しいものか、面白いスポーツかを生徒たちに教えてもらえないだろうか・・・」
 翌年の夏(1999年)、三宅さんの古巣のバーバリアンズのメンバーが別海に乗り込んだ。NPO化されたばかりのバーバにとって、初の普及活動事業であった。
<当時のレポート>別海ラグビー祭レポート(MGSのHP/涌井のコラム)
 実は、別海高校の生徒さんにとって、生で「大人のラグビー」を見たのはこのときが初めてであった。その時から、必勝主義でない真のスポーツの素晴らしさを体現してゆく実践が始まった。爾来5年、毎年札幌から訪ねてくるバーバリアンズのメンバーに触発され、別海高校は大きく成長を遂げた。勝てるようになったことが素晴らしいのではない。ラグビーをやる少年たちが30人もいるという事実が素晴らしいのだ。
 「高校生活で燃え尽きるんじゃなくて、一生スポーツを楽しむことのできる人間を育てたい」
 三宅さんの取り組みは現在進行形で続いている。

(4)定時制と全日制とのコンバインドチームの問題について
 別海高校には普通科の他に、全国でも珍しい酪農科がある。地元の基幹産業が酪農なのだから当たり前だが・・・。地元には雪印、森永、明治、高梨乳業など、生乳の集荷施設がたくさんある。ラグビー部の生徒は、普通科と酪農科の生徒さんで構成されている。
 ところで、酪農は24時間産業である。牛の世話に「勤務時間」はない。そこで、かつての酪農科は繁忙期をさけて学校に通う季節学期制が採られていた。つまり、高等学校の課程として、「定時制」としてスタートしたのだ。いまでも、別海高校の酪農科は、定時制となっている。
 ここからは、全国高等学校体育連盟の「規約」の話。高体連の規約では、全日制と定時制とがコンバインドになって全国大会に出場することは出来ない。どちらか一方だけ=つまり『単独』チームなら出場可能で、例えば、天理高校では、<天校2部>と呼ばれる定時制過程の高校が花園に出場したことがある。しかし、同じ高校内なのに、全日制と定時制とはコンバインド出場は「不可」なのだ。なぜそんなことになっているかとの説明は長くなるので省略するが、これを別海高校に当てはめると…。
 花園には、全日制か定時制か、どちらか一つの課程の生徒だけでチーム編成して出場しなければならない。2チーム分の人数がいるから不可能ではないかもしれないが、しかし、これだと毎日一緒に練習している選手が、普通科か酪農科で、ある人間はOK、別の人間は不可という扱いを受ける。どう考えても不合理、いや、正義に反するといえる。
 現実には、北海道の根釧地区の予選に別海高校は出場している。しかし、これは昨今あちこちの高校スポーツで散見される、「合同A」、「合同B」というチームと同じ扱いなのだ。地区予選では「便宜的措置」としてOK扱いされているが、仮に、別海高校が北海道予選で優勝したとしても、全国大会(花園)へは行けない。
 皆さん、どうしたらいいと思いますか???
 だれが考えても思いつくのは、「規約」を変えること。このための努力を各方面に働きかけて行くことが必要だ。
 同時に、時代は学校スポーツだけやっておればいい時代ではなくなっている。高体連の枠組みを壊すことは大変なエネルギーがいるが、<クラブ>で今すぐにでもできることはある。それは、「クラブユース」の大会を立ち上げることである。すでに「福岡ユースクラブ」が出発しており、各地で学校の枠にとらわれない高校生世代のクラブチームが立ち上がっている。
 何もサッカー協会の真似をしようとしているわけではない。しかし、高体連の枠組みにとらわれず、競技団体であるラグビー協会の判断で「クラブユース」の大会を発足させることは充分可能である。最初は少数派であるかもしれない。しかし、全国に存在するニーズをきめ細かく汲み上げることが我々クラブラガーマンの誇りではなかっただろうか。
 あとは、実現に向けての時期(正月or夏休み)と会場(東京?)の問題、それになんといっても、選手の交通費の負担を軽減するためのスポンサーをみつけること、何しろ、北海道と九州にチームがあるのだから大変である。お知恵を拝借したい。

(5)大人チームのゲーム
 別海ラグビー祭のレポートからいささか外れた。元へ戻す。高校生世代のゲームの後は、地元の別海ラガー、中標津ラガー、北海道バーバリアンズの3チームが、三つ巴で試合を行なった。バーバの高校生以下のチームは夏休みとあって、前日から別海に来ていたが、大人チームは当日(土曜日)の早朝5時に札幌を発ち、8時間かけて別海にやって来た。同じ道内だが別海は遠い。
 バスがグランドに横付けされるやいなや、アップが始まった。バーバリアンズは、20代のバリバリから、50ウン才の谷黒正明さんまでが勢ぞろいの豪華メンバーだ。谷黒さんは今でもAチームのフランカーを取るのだと言い張ってきかず、トレーニングを欠かさずに若者をおびやかすスーパーオジサンである。不惑に入ればという人がいるかもしれないが、そうではない。バーバリアンズで<生涯一プレヤー>でいることが、クラブチームを作ってゆくのだという信念がある。バーバリアンズを愛して愛して止まない人間である。
 ※こう書いたら当の谷黒さんから「ただラグビーが好きだからやっているだけです。過大評価しないでね」とのメールを頂いた。

(6)ラグビークリニック
 フィナーレは、ゲームが終わったバーバリアンズのメンバーによる、高校生達へのラグビークリニックである。すでに日は傾き、18時に近い。バーバリアンズの長谷川さんを中心としたコーチングスタッフが、ラグビーの基本中の基本、すなわちパスや当たり方などを、ゆっくり、歩くスピードで、正確に、コーチングしてゆく。高校生たちの真剣なまなざしがいい。何しろ年に1回の機会なのだから・・・。そして、彼等からから要望があがり、次の日にも、別海高校とバーバリアンズ・ユースとは合同練習することになった。
 大人チームは、翌日は3時間かけて北見へ移動し、北海道合宿中の「ブルーシャークス(=旧清水建設)」とゲームである。

(7)懇親会
 夜は、大きなドーム型の会場で<大バーベキュー大会>が開かれた。地元の方と、札幌からきたバーバリアンズ(大人&高校生&中学生&小学生)と、その家族でいっぱいになった。特産の牛肉とホタテなどが、ジャンジャン出てくる。ビールや牛乳も飲み放題である。地元の別海ラガーの会長を20数年やってこられた平賀洋さんとお話できた。話が弾んで、二次会では平賀さん(ちなみに漁師さん)が獲ってきた解禁になったばかりの北海シマ海老をたらふくいただいた。
 会場は大盛会なのだが、バーバリアンズの<大人チーム>のメンバーがビールを飲んでいないことに気が付いた。翌日のブルーシャークス戦に備えているのだ。(断わっておくが、彼等の普段の飲みっぷりは、まさにバーバリアンである) 
 何もストイックにふるまっているわけではない。実に社交的で、会話が弾んでいるのだが、この当たりのスポーツマンとしてのスタンスは、さすが「一流」だと思った。
 本物なのだ。
 こういう場所の雰囲気ではどうしても開放感に流されてしまうが、(たとえば、7月の菅平クラブ交流大会に出場している大部分のクラブチームのメンバーは前夜痛飲しているのが悲しい現実だ) 要は、「何が楽しいのか」、メンバー間の暗黙の合意がみごとに成立しているのだ。こういう「暗黙知」の共有が、末端のクラブチームにまで行き渡ることがこれからの日本のクラブの課題だろう。

(8)スタッフの充実
 以上が、今年の別海ラグビー祭の概略である。あちこち話題がとんでしまったが、今年の新機軸を挙げると、
 ・大人だけでなく、初めてバーバリアンズの子供たちが別海に遠征したこと。総勢100人を超えた。
 ・ユースチームは、別海高校との合同練習やゲームなどを楽しんだ。
 ・小学生や中学生は、キャンプや尾岱沼観光なども楽しんで帰っていった。
 ・大人チームは地元のチームと交流試合をすると同時に、翌日は滅多にやれない内地の強豪チームとの試合が組まれた。
 そして、ここからが重要だが、以上の事業は決して一人の超人的人間の「熱意」で動いているわけではなく、それぞれの部門ごと役割分担がなされ、それぞれの責任者のリーダーシップの下で動いていることである。「組織化」ということがみごとに実践されている。
 また、総勢100名が集団で動くというシーンは一つもない。(そんなシーンはファシズムだ) それぞれの楽しみ方で遠征に参加している。
 外から見ていると、大人チーム、子供チーム、高校生、家族、保護者…、それぞれが勝手に動いているのだが、全体的にみごとなハーモニーをかもし出している。つまり、「総合」する力が働いている。ここが素晴らしいと思う。
 また、各部門の担当者は、現在の担当者だけでなく、次の世代の担当者までが育っている。大人チームでは、次の次の世代の担当者までがスタンバイ状態であった。クラブチームにありがちな<誰それさんがいなくなったからポシャル>ということがない。

(9)地域に根ざした、とは何だろう?
 よく「ラグビーを通じた町興し」という言葉がいわれる。全国各地で、有名チームの合宿や試合を誘致したり、それを起爆剤にして、グランド建設などが行なわれる。しかし、どこへ行っても、単に「ハコモノ」が出来たに過ぎず、あるいは、宿泊関係が若干潤うに過ぎない。地元のラグビー熱には着火していないのが現状である。(典型例は菅平=地元の子供たちは誰もラグビーをやっていない)
 別海はそうではない。有名チームの合宿地であるわけではない。地道な活動を継続してきたことで、家族くるみでラグビーに親しむ風土が作られてきているのだ。今回の別海ラグビー祭は、1年に1回のイベントであるが、参加した子供たち、高校生、その親など、たくさんの関係者が関わっている。別海ラガーの皆さんが子供を連れて参加している。たとえば、テントの中でうどんを作って下さっていたお母さん方、おそらく家に帰ると、こどもだけでなく、お父さん、お母さんとラグビーという共通の話題で、「だんらん」があったことだろう。ラグビーを「我が物」としているといえる。
 ラグビーが単にラグビーだけで終わってしまってはつまらない。人生を豊かにするものであれば素晴らしい。本当の「町興し」とは、こういうことを言うのではないか。ハ
 「別海ラグビー祭」という一つの企画を実施するには、色々な人々の尽力があって初めて成り立っている。受け入れに当たった別海町の人々、札幌から400キロかけて遠征していったバーバリアンズのメンバー、それぞれに思いがあっただろう。そして、そこに関わった皆んなが充実感を味わえ、楽しんだことだろう。
 最後に、バーバリアンズ<ジュニア>の責任者・伊藤さんの感想を紹介して終わりとしたい。

<関係各位様>
 今年初めてJrチームは別海ラグビー祭に参加させていただきました。Jrの参加に当たっては別海町の関係者の方々、Jr父母方々の協力や応援を頂きまして大変お世話になり有難うございました。特に、別海町の関係者のお陰でキャンプ場での宿泊、食べ盛りの小、中、高生の胃袋をタップリ足して頂いた焼肉パーティー、ホタル観賞、野付半島の散策など、試合以外の楽しい夏休みの思い出が出来ました。来年は今年以上に成長したJrを参加させたいと思います。本当にいい思い出に残る別海でした。 感謝  (バーバリアンズのHP掲示板より)
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2004年6月13日。新たな記念日

 報告が遅れて申し訳ありません。2004年6月13日は、バーバリアンズにとってまた一つ、新たな記念日ができました。ジュニア(中学生)、アンダー19は札幌手稲高校と合同チームで、さらに大人はA、B、Cがそれぞれ試合を行いました。1975年のクラブ設立、さらに「ゆりかごから墓場までラグビーを楽しむ人々が集う地域に根ざしたクラブづくり」を掲げて1999年6月21日に全国で初めてNPO法人の認証を受けてからほぼ丸5年、ついにジュニアから大人までのチームが初めて同じ日に試合をする日が来ました。昨シーズンから形を整えてきたジュニア、U−19の育成がこの日の画期的な1日に結実しました。
 野幌ラグビー場には、別の会場で試合をしたU-19チームのメンバーを除いて、この日は試合がなかった小学生も応援に駆けつけ、下は生まれたばかりの赤ちゃんから上は谷黒、田尻のクラブ創設者までの3世代、団塊の世代から21世紀生まれまでという、実に年齢にして半世紀以上も世代に差があるバーバリアンズが一堂に会しました。翌週末も19日の土曜日に大人のA、B、C、U−19が野幌で試合、翌日の20日にはジュニアが試合を行いました。
 13日の試合結果は、ジュニア、U−19、BCチーム(?)は負けましたが、新しい段階に足を踏み入れたRed&Blacksの姿がありました。以下は田尻、平島両氏からの報告です。

 今日の試合の結果ではありません。今日はJRの試合、U−19の試合、A、B、Cの試合と初めて同じ日にジュニアからオーバー35までが試合をした記念すべき日です。
 U−19の試合は稲北高校で行われましたが、ジュニア、A、B、Cと同じグランドに集まり家族が連れてきているアカンボから、たにじじ、たじじまで赤黒軍団の勢揃いで圧巻でした。天気もよく日光浴にも最高の天気で普段からいいことをやっている人達が集まるといいね!(田尻)

 Uー19の今日の試合はバーバU−19と札幌手稲高校の合同チームと札幌光星、札幌開成、札幌稲北の3高合同チームとの対戦でした。結果は光星・開成・稲北が1トライ差で勝利しましたが、両チームの特徴が良く出た好ゲームでした。(5T−6Tくらい?)
 バーバU−19・手稲合同チームはFWの縦、ラック、ピック&ゴーがみるみるうちに上達しました。合同2日目にしては上出来でした。(バーバのコーチ陣の意思統一が取れているためか、これしか出来ないのか?Jrからオーバー35まで同じプレースタイルですね。)いずれにしても、日ごろは7人制しか経験できない両チーム、どのメンバーも楽しそうでした。(平島) 
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6月26日に総会。主な議案

 特定非営利活動法人北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブは6月26日午後4時からAKKビル(札幌市中央区北10西24)6Fで2004年度総会を開きます。主な議案は2003年度事業報告と決算、2004年度事業計画、予算の審議です。昨年度の決算は97万円の赤字となり、これまでの繰越金を大幅に取り崩しました。2004年度は組織運営の充実を図りながら一層の効率的な運営、収入の確保が求められます。多数の会員のみなさんの参加をお願いします。提案される主な議案は以下の通りです。

◆2003年度事業報告書(要約版)
1.事業実施の成果
 前年に引き続き、トップチームが各選手権等で好成績を収めたことで、他の地域や大学・高校などから「普及及び競技の強化」の事業に招聘され幅広い活動を展開した。また目標であったジュニアチームを創設し、当クラブにおける一貫指導体制がスタートした。また、継続した事業を展開していることで認知度も高まり、各地域で活動する団体との信頼関係と更に広いネットワークを構築することができた。この他国際交流事業として3名のニュージーランド人を招き入れる一方で、2名の日本人選手のニュージーランド留学をサポートした。
 
2.事業の実施に関する事項
(1)特定非営利活動に係わる事業

事業名   事業内容    実施日時  実施場所  従事者数 受益対象者・人数 支出額(千円)
競技普及事業
      ・指導者派遣   通年    札幌市、  20人   120人      個人負担
                    富良野他
      ・日本協会等主  9月中旬  札幌月寒競 15人   参加チーム      0
      催競技会への        技場         ・来場者
      運営協力
      ・同競技会への参 9−1月  東京他   10人   30人       個人負担
      加
      ・中高年対象地  8月    千歳市   10人   100人       個人負担
      域大会の企画
      と運営協力
      ・北海道協会主  7月    札幌市他  20人   1000人        0
      催の競技会へ
      の参加と運営
      協力
      ・ジュニアチー  通年    札幌市   15人   20人      個人負担
      ムの運営・指
      導
国際交流事業
      ・外国人招待   随時    国内外   5人   日本留学希望者   45万円
      選手
      ・英会話教室と  随時    事務所等  2人   海外留学希望者2人   0
      海外留学コン
      サルタント
      ・外国人選手に  通年    札幌圏   3人    120人       個人負担
      よる技術指導と
      交流
青少年事業
      ・18歳以上23歳  4−10月 札幌市他  20人    100人      個人負担
      以下の指導等
      ・別海ラグビー祭  8月    別海町   37人    160人      110万円
      企画運営
      ・地域選抜交流大  10月   深川市   7人     120人      35万円
      会後援
ボランティア活動
      ・特養ホーム行事  8、1月  小樽市  のべ20人   入居者・家族   個人負担
      への参加
機関誌発行等
      ・内外のラグビー  隔月発行  事務所  3人   会員分
      ニュースの案内
      ・ホームページ作成 通年   事務所  3人  5千円
その他事業
      ・地域の各種競技会 4−9月 事務所  2人  ー   0円
      の管理
      ・他NPOとの交流会 8月   札幌   10人 45人 個人負担
(2)収益事業
事業名  事業内容 実施日時 実施場所 従事者数 支出額
該当なし 該当なし  -    -     -    -

◆2004年度事業計画書(要約版)
1.事業実施の方針
 ラグビーフットボールの普及・発展、青少年の健全育成を目指し、昨年度に引き続き積極的にラグビー教室や技術講習会を実施する。事業の範囲も道内にこだわらず全国規模で展開すると同時に国際交流事業も積極的に推進する。
 
2.事業の実施に関する事項
(1)特定非営利活動に係わる事業
事業名   事業内容    実施日時 実施場所  従事者数 受益対象者・人数 支出額
競技普及事業
     ・指導者派遣    通年   札幌市内  20人   120人     個人負担
                   富良野高等
     ・日本協会等競   9月中旬 札幌月寒  15人   参加チーム    0
     技会への運営協        競技場        ・来場者
     力
     ・同競技会への   9−1月 東京他   10人   30人      個人負担
     参加
     ・中高年大会の   8、2月 千歳・横浜 10人   100人      個人負担
     企画と運営協力
     ・北海道協会主催  7月   札幌市他  20人   800人       0
     競技会への参加と
     運営協力
     ・ジュニア、Uー  通年   札幌市   20人   50人      個人負担
     19チーム運営と
     指導
     ・全国ユース大会  5月   福岡県   10人   20人     個人負担
     への参加
国際交流事業
     ・外国人招待選手  随時   国内外   5人   日本留学希望者  30万円
     ・英会話教室開設、 随時   事務所等  2人   海外留学希望者   0
     海外留学コンサル
     タント
     ・外国人選手によ  通年   札幌圏   5人    120人     個人負担
     る技術指導と交流
青少年事業 
     ・18歳以上23歳 4−9月 札幌市他  20人   50人      個人負担
     以下の指導等
     ・別海ラグビー  8月   別海町   40人   160人     100万円
     祭企画運営
     ・地域選抜交流  5月    函館市  7人    120人     個人負担
     大会の後援
ボランティア活動
     ・特養ホーム行事  8、1月  小樽   15人   入居者・家族   個人負担
     への参加
機関誌発行等
     ・内外ラグビー   隔月発行  事務所   3人    会員分
     ニュースの案内
     ・ホームページ作成 通年   事務所   3人    −      5千円
その他  地域競技会の管理 4−9月 事務所   2人   札幌社会人リーグ 個人負担
                              登録選手320人

(2)収益事業
 事業名 事業内容 実施日時 実施場所 従事者数 支出額
該当なし 該当なし  -     -    -    -

◆2003年度収支計算書(要約版)
<資金収支の部>
(1)経常収入    11,605,252円
    年会費       920,000円
    特別会費    5,298,770円
     活動参加料    238,500円
     遠征会費   5,060,270円
    事業収入
     補助金    4,296,236円
     活動寄付金     13,500円
    雑収入     1,076,728円
     寄付金    1,076,728円
    受取利息           18円
(2)経常支出    12,580,097円
    事業費    12,408,822円
     旅費交通費 10,254,260円
     登録諸会費    689,000円
     賃貸料      184,725円
     備品消耗品費 1,115,837円
     支払保険料    125,000円
    一般管理費     171,275円
     通信費       32,202円
     支払手数料     38,840円
     交際費       13,192円
     福利厚生費     84,041円
     租税公課       3,000円

(※1)経常収支差額   ▽974,845円

(3)その他資金収入          0円

(4)その他資金支出          0円

(5)正味財産減少    ▽974,845円

前期繰越正味財産額   2,732,534円
当期正味財産合計    1,757,689円

◆2004年度予算書(要約版)
(1)収入      10,200,500円
    年会費     1,200,000円
    特別会費    4,100,000円
     活動参加料    100,000円
     遠征会費   3,500,000円
    事業収入
     補助金    4,400,000円
     活動寄付金    250,000円
    雑収入       250,000円
     寄付金      250,000円
    受取利息          500円

(2)支出       9,950,000円
    事業費
     旅費交通費  8,050,000円
     登録諸会費    600,000円
     賃貸料      180,000円
     備品消耗品費   300,000円
     支払保険料    125,000円
     福利厚生費     30,000円
    一般管理費
     通信費       30,000円
     支払手数料     20,000円
     交際費       15,000円
     医薬品消耗品費  300,000円
     事務消耗品費   180,000円
     管理諸費     120,000円
     租税公課           0円

(※)経常利益       250,500円

  来期予想未処分利益 2,392,166円
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バーバリアンズが北海道庁のサイトに登場

平島GMより
 北海道のポータルサイト「北海道人」とNPO総合雑誌「えぬぴおん」にバーバの紹介記事がでています。
チェックしてみてください。
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2003年シーズンに向けて。平野さんからのメール

 クラブ大会出場チームの皆さま

1.全国クラブ大会
全国クラブ大会は、19日秩父宮ラグビー場で決勝戦を迎えました。神戸で行なわれた準決勝の結果勝ち進んだ曼荼羅と六甲との間で争われました。結果は、39−7で、曼荼羅が3回目の優勝を遂げました。クラブチームの最高峰の試合として、次年度より優勝チームはジャパンカップへの出場権を得ることになります。

 http://www.rugby-japan.or.jp/zenkoku/02_03/club/report.html

 まだまだ社会人の強豪チームの実力には及びません。クラブの試合で初めて行なわれた勝利チーム記者会見では、記者から厳しい質問が飛びました。また、交歓会では、日比野弘副会長から、クラブは、もっとスクラムの強化(安全)と、フィットネス(80分間走れまわれる)をやりなさいという指摘を受けました。全国大会レベルでなく、どんなクラブにも求められる課題でしょう。

 ・曼荼羅(関東3) 39−7 六甲シーホークス(関西1) Ref.藤実(日本)

2.関東大学親交試合
 18日(土)駒沢陸上競技場で、初の試みとして、次年度から大幅改革が行なわれる地区対抗大学と大学クラブとのテストマッチが行なわれました。これまで、対戦する機会のなかったセクション間で垣根を取り払って試合をやろうという試み。結果は、2試合とも地区対抗大学の圧勝でした。
 1.フィットネスが全く違う。2.チーム運営能力に格段の差がある。大学クラブは、根本から考え方を改めないと単に強い弱いという観点だけでなく、ラグビーに取り組む組織のあり方、姿勢が問われるでしょう。また、学生だけの自主運営という美名の下で、指導者が不在のままでは半永久的に地区対抗の壁は破れないと思われます。

 ・新潟大(関東2区) 66−5 早大ドンキホーテ(関東学生クラブ2位) Ref.渡辺敏行(日本)
 ・武蔵工大(関東1区) 90−12 慶大BYB(関東学生1位) Ref.下井真介(日本)

3.クラブチームの普及活動
 全国クラブ大会の開会式では、大会のセレモニーのほかに、クラブチームが地域のラグビー普及活動の拠点になろうというアピールが行なわれました。2つの例が紹介されました。
 ・北海道の大川小学校とバーバリアンズとのタグラグビーを通じた普及活動(涌井大輔)<ラグビーマガジン12月号、協会機関誌52−3号52ページ>。普及育成委員会には、北海道の小学校から14件の問い合わせが来ているとの事です。2月1日に余市町総合体育館にてタグ大会が開かれます。
 ・関大第1中学校と地域ラグビースクールとの交流(早瀬剛)。19日(日)雨にもかかわらず人工芝のグランドで行なわれました。今後、関西圏のクラブとの連携が模索されています。

 http://www.sutv.zaq.ne.jp/ckafx000/ku1st_rugby.htm

 正月の全国大会は、社会人決勝と日本選手権を残すのみですが、もう新シーズンのスタートは切られています。クラブが単に<同好会>から脱して、真の<クラブ>になれるのか。「ラグビーはクラブだよ」という声を聞きますが、そうなるための真価が問われようとしています。大会にかかわった、プレヤー、チーム関係者、レフリー、クラブ委員会の皆さま、ありがとうございました。

 クラブ委員会 平野和美 2003年1月20日
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クラブも日本選手権へ

 これまで、日本選手権大会は大学と社会人のトップチームだけで争われていましたが、来年度より大幅な制度改革があり、クラブチームも日本選手権(ジャパンカップと改称予定)へ出場できるようになりました。以下、クラブが関係する部分を列記します。
 これで、全国の18歳以上のすべてのチームは、<ジャパンカップ>への出場権を得ることになりました。機会の平等は達成されましたが、残った問題は、クラブの組織化です。実力のみならず、クラブとしての運営力、財政的基盤の確立、そして何といっても活動拠点の確保=みんなが気軽に集えるたまり場を作る=グランドとクラブハウスの建設でしょう。(MGS・平野和美よりメール)

<社会人クラブ>
・ジャパンカップは22枠のトーナメント戦で実施する。
・そのうち、クラブチームは1枠。→全国クラブ大会優勝チームに出場権を与える

<学生クラブ>
・地区対抗を全面的に見直し、現行の8チーム/3日間の日程から、12チーム/4日間へ拡大する。
・12チーム枠の中で、学生クラブ、医歯薬系大学にも出場権を与える。
・1〜準決勝は、1月2日,4日,6日。
・決勝戦は、1月の成人の日にスーパーリーグの前座試合で実施する。
・優勝チームは、ジャパンカップへ出場する。
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NPOに都市計画の提案権

 都市計画法が改正されて、計画の中身にNPOが提案権を持つことになりました。ということは、地域に根ざしたスポーツNPOが、町づくりのなかにスポーツクラブをデザインすることが出来るということです。しかも、法案の提案権を持つということになれば、これは画期的出来事です。
 かつて、新宿駅そばのホテルサンルート東京わきに広大な空き地ができ、ここをラグビーパーク&スタジアムにすればどれだけ良いだろうと思いましたが、そういう夢みたいなことも、きちんと法的ルートにのせることが出来る仕組みが出来たわけです。複雑な利害関係がからむので、簡単には行きませんが、市民参加と情報公開が、ようやく第1歩を踏み出すのかなあという感慨です。

MGS・平野 和美 
 
*****************************************

 都市計画、NPOに提案権 地主の3分の2同意が条件

 NPO(非営利組織)など民間の団体が街づくり計画案をつくって自治体に提案できるようにする都市計画法改正案の概要を国土交通省が固め、3月初めにも国会に提案する。地域の地主の3分の2以上の同意を得ることが条件となる。計画の立案権を民間により広く開放し、市民参加型の街づくりを促そうという狙いだ。NPOが都市
計画法に登場するのは初めてだ。

 改正案の概要によると、開発や建築が規制される都市計画区域のうち、一定規模以上の区域が対象。1人または複数の地主や特定非営利活動促進法(NPO法)によるNPO法人、街づくり協議会などが、この区域の生活道路、公園の配置、建物の用途や高さ、雑木林の保全などについての素案を都道府県か市町村に提案できる。住環境を守るためコンビニエンスストアの進出やマンションの色、形などを規制すべきかどうか、不況で閉鎖された工場の跡地をどう利用するかといった内容を盛り込むことも可能。ただし、区域の地主らの3分の2以上の同意が必要だ。

 民間の提案があれば、自治体はなるべく早く採用するかどうか判断する。採用する場合、自治体としての案を別途つくって都市計画審議会に諮る。この際、民間の素案も併せて審議会に提出することを義務付けた。審議への市民参加を間接的に保障する意味がある。

 また、採用しない場合も、審議会に民間の素案について意見を聴いたうえで、提案者に不採用の理由を通知しなければならず、「門前払い」に一定の歯止めをかけた。

 都市計画は原則として市町村や都道府県が策定する。ただし、都市計画制度の一種である「地区計画」に限っては、市町村が条例をつくれば、住民側から計画を提案できる。また、政府が今国会に提案した都市再生特別措置法案(10年間の時限法)は、緊急整備地域に限って民間の開発事業者が都市計画を提案できるようにしている。

 今回の都市計画法改正案は条例や期限、緊急整備地域といった限定条件をつけず、NPOの役割も認めたことで、民間提案方式が大いに拡充されることになる。(朝日新聞から)
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北大大学院生がバーバリアンズ報告

 この原稿は、北海道大学経済学部大学院においてNPO法人調査の一環としてまとめたものです。

 <クラブチームの誕生>
 北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ(以下「バーバリアンズ」とする)は、札幌を拠点に活動している“ラグビーを楽しむためのクラブ”である。
 1975年、「何か体に良いことをしよう」と大学や高校のラグビー部に所属したことがない素人達が、グラウンドでマラソンを始めた。しかし「ただグラウンドに集まって走るだけでは物足りない。野球をするには道具を集めるだけで金がかかる。体をぶつけて完全燃焼できるものはないか」そう思い、始めたのがラグビーであった。
 当初は普通のラグビー愛好会であったバーバリアンズが現在(2000年末)では、その会員数162名。経験、年齢、職、さらに国籍を越えた仲間がA・B・C・SV・コルツの5チーム(その他、関東在住の仲間達で作っている「内地バーバリアンズ」がある)に分かれて、週に一度ラグビーを楽しむために集まっている。その中には、大学対抗戦でならした選手もいれば、五十過ぎの選手、また、バーバリアンズに入って初めてラグビーボールにさわったような選手もいる。

 <NPO法人化の背景>
 この普通のラグビー愛好会が、生まれ変わる転機となったのは、一人のニュージーランド人留学生の加入であった。1983年に来日した彼は、ニュージーランドのラグビーに対する考え方、クラブの在り方を伝え、メンバーに刺激を与えた。さらに横浜外人クラブ(YCAC)のメンバーとの出会いも大きく影響した。
 彼らとの出会いにより、本場のクラブの雰囲気に触れ、ただ試合をするだけでなく試合後の交歓会など、クラブハウスを構え、職業、年齢を超え幅広い世代の人間が家族を交えて交流する場となっているクラブの一面を知ったのである。また、試合で激しいプレーを繰り返す五十歳代の選手を目の当たりにし、半ば引退気味のメンバーを奮い立たせて、クラブ内に複数のチームを作る直接のきっかけとなったのであった。
 このような交流から、いつかはニュージーランドのようなクラブハウスを持ち、子供から大人まで、ゆりかごから墓場まで、子供達の指導から、年をとってプレーができなくなっても何らかの形でラグビーにかかわっていける地域型クラブを作りたいという夢を持ち続けてきたのである。
 そして、この夢を実現すべく「ALL FOR ONE, ONE FOR ALL(みんなは一人のために、一人はみんなのために)」とするラグビー精神・競技の普及に勤め、ラグビーを愛する仲間の親睦の場として活動を進めるため、1999年6月21日、特定非営利活動法人設立について北海道庁から法人設立に関する認証を受け、7月1日に法人登記を行い、バーバリアンズは新たな一歩を踏み出したのであった。

*** スポーツ団体では全国初 *************************
 「衰退し始めた企業・学校スポーツに変わって、地域に根ざしたスポーツの発展に貢献したい」と今や道内随一の実力を持つバーバリアンズであるが、スポーツ団体でNPO法人格を取得したのは、全国で初めてであった。
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【バーバリアンズ・組織図】

理事長(クラブキャプテン)
理事会:19名
運営部門(ゼネラルマネージャー)
強化部門(ヘッドコーチ)

会 員:162名
 (註)現在は、NPO活動をさらに広範囲に広げるために、運営部門に含まれていた「NPO担当」を「NPO活動(ボランティア活動)部門」として独立させ、その強化を図るかたちをとっている。

クラブの運営と競技のスタッフの分離
クラブの運営はゼネラルマネジャーを中心にしたスタッフが担当し、試合の選手起用・練習等はコーチを中心としたスタッフが運んでいく体制を取っていた。これは留学生や招待選手の助言を生かしたものでありチームメンバーの中で、選手はプレーに打ち込み、運営スタッフはその環境を整えるという役割分担が行われていたのである。
今回のNPO法人化も運営と競技スタッフの分離があったからこそ、本来の競技に支障をきたすことなく実現したものと考えられる。

<NPO法人化への挑戦>
 グラウンドとクラブハウスを持ち、子供から大人までラグビーを楽しめるニュージーランド型クラブを目指すためには、クラブとして財産を所有する必要があり、そのために法人格が必要であった。NPO法が成立したのを期に、将来の夢の実現に向けてNPO法人となることで何か道は開けないかという発想から、その取得を選ぶに至った。
 また、クラブというと、日本の現状では同好会、友達同士が集まって作る仲良しサークルの域を出ないのが現状であり、それを脱しない限りはいつまで経ってもクラブハウスを持つことはできない。夢を叶えたいのであれば、組織としてきちんとした運営ができる、社会的に通用する組織に飛躍することが絶対条件となる。さらに運営に携わるメンバーも変わっていかなければならない。これらをクリアし、サークルの域を出て、社会的信用を得た組織化を目指し、今後のクラブ活動のステップアップのためにと、NPO法人化に踏み切ったのである。
 
 <法人化によるメリット>
 一般的には、NPO法人取得により法人格を持つことで社会的信用が増し、行政からの施設管理委託などが受けやすくなるといわれているが、バーバリアンズの場合は、今回のNPO法人化による直接的なメリットは当面ない。財政面における行政の支援も基本的には、あてにしていない。
 だが、この度の法人化にあたって、メンバーが色々なことを考え、成長し、その中で核となる人間が育ってきたことが最大の成果だったとメンバー各位は認識している。所属会員の「志」を「法人化」という形に表したわけであるから、これを活かすも殺すも自分たち次第だという熱き思いを互いに共有できたこと自体に、意味があったようである。

 <NPOバーバリアンズの目的>
−定款より−
 法人化以前のように自分達メンバーだけがラグビーを楽しむのではなく、北海道という地域に根ざし、メンバー以外の人々に対しても積極的に働きかけようとする決意が読み取れる。

 <ラグビー界の現状と課題>
 今回のNPO法人化により、行政の手の届きにくかったスポーツ行政の分野に、バーバリアンズのようなスポーツ団体が活躍できる時代がようやく訪れたと言えるだろう。そこで、ラグビー界について今一度、整理してみることにしよう。
 現在、競技団体として法人格を有するのは、財団法人化された日本協会のみで、三地域協会、都道府県協会、市区協会などは法人格を持たない。一方、加盟チームの場合は、高校・大学などは私立公立を問わず法人格(学校法人等)を有し、社会人チームの多くも法人格(株式会社等)を有する。しかし、全体の半数近くを占めるクラブチームや各地のラグビースクールには法人格がない。法人格のない協会やクラブチーム等は、もちろん、資産(事務所・電話・預金口座等々)を団体名で所有・賃貸することが出来ない。現在、対外的には [××協会○○クラブ代表□□□□] 名義で活動しているが、特に預金口座は代表者個人名義で開設するしか方法がなく、個人資産との区別が不明確であるという指摘もある。 ラグビーの世界においては特に、学校や企業による競技スポーツが主流であり、クラブは底辺の存在として位置付けられてきた。しかし、近年の経済不況の長期化による相次ぐ企業チームの休部・解散、また、少子化による学校単位によるチーム編成の困難化は、旧来の学校・企業スポーツの枠組みを超えた地域クラブの存在と活動の活性化をぜひとも必要としている。しかし、従来のクラブチームの組織力や運営力ではこうした社会的需要に応えるパワーには残念ながらなり得ていないのが実状であった。
 その最も大きな理由は、クラブといってもやはり単なる愛好者の集まりでしかなく同好会の域を越えるものではなかったからである。クラブが学校体育や企業スポーツに代わる受け皿となるためには様々な条件整備、能動的活動が求められる。それには、何よりも社会的存在として認知されることが必要で、その一つの手段あるいは道具となるのがNPO法人に他ならない。法人化されることで、初めて社会的使命を達成できる基盤作りが可能となることを考えると、バーバリアンズのNPO法人化の意義は大きいのではないだろうか。
 <バーバリアンズのNPO活動状況>
 バーバリアンズのNPO法人化は、ボランティア活動に積極的に参加するということではなく、“より深くラグビーを楽しむため”のひとつの手段として選択したものであった。
 しかしながら、NPO法人として活動を開始して1年余りが経過した現在、メンバーの意識にも変化が現れつつある。「自分達のやりたいことをする場」だけではなく「自分達にできる事、やるべき事を模索する場」となって来ている。その結果として、何ら強制されることなく多くのメンバーが自らの意思で、ボランティア活動への参加が行われている。
これまでの主な活動を次に示す。
1.別海町ラグビーフェスティバルへの参加協力
 競技の普及と底辺の拡大を目指して、地域イベントへの協力という形で、札幌から四百キロ近く離れた北海道東部・別海町のラグビーフェスティバルに参加している。
 これは1999年8月に、NPO設立後初めてフェスティバル参加協力を行い、続いて翌年8月にも第2回目の協力を行ったものである。別海ラグビーフェスは、バーバリアンズのメンバーで別海高校ラグビー部監督を務める三宅武寿氏と別海ラグビー協会の尽力で実現した。
 別海町総合運動公園で開催され、小学生向けのタグ・ラグビー教室から始まり、バーバリアンズと地元ハ海ラガーの模範試合、バーバリアンズメンバーによる地元高校生に対する技術指導が行われた。終了後はバーベキューパーティーに参加し、地元の人々と親睦を深めたのであった。
 第1回目は、バーバリアンズ側から秋野代表以下30名の参加であったが、続く2回目には、別海町側の暖かい受け入れもあり、前年を上回る40名近くのメンバーの参加が得られた。
 この事業は、参加者一人一人の献身的な努力の結果、ラグビーフェスに参加した青少年はもちろんのこと、地元別海ラガーにとっても「クラブの在り方」などについて考える良い機会となったようだ。また、参加したメンバーにとっても、高校生の指導にあたることによって逆に学ぶことも多かったという話も聞くことができた。
2.有珠ラグビーフェスティバル主催
 2000年7月20日、噴火災害に見舞われた有珠山周辺地域でのボランティア活動として「ノーサイド有珠山ラグビーフェスティバル」を伊達市・だて歴史の杜多目的広場で開催した。北海道を愛し、この地に生活する隣人として、またラガーマンとして、何か役に立てることはないだろうかと一念発起した結果である。被災地の方々と共に汗を流し交流することで、被災地の方々の激励になればと願って行われた。
 ボランティアを呼びかけた結果、バーバリアンズメンバーに加えて札幌の女子大生の参加などもあった。伊達市・虻田町など地元の幼児・小学生15人をはじめ、岩見沢ハイスクールクラブ・北白石中学校ラグビー部の中高生ら30人の参加もあった。「ラグビーボールを使って遊ぼう」を趣旨に、ボールに触れるゲームなどを行った。
 初めての試みとあってどれだけの人が集まるか、楽しんでもらえるか、メンバーの参加はどうかなど多くの不安があった。しかし、いざ始まるとちびっ子から大人まで目を輝かせてボール遊びに熱中した2時間となった。
 この活動は、NPO札幌ニュージーランド協会、NPO北海道日中青少年交流協会、ボランティアサポートセンター、焼肉と料理シルクロード、メディカル山形薬品?など多数の方々の協力・支援も手伝って、実りの多い活動となった。また、このフェスティバルは、北海道庁からきっかけを頂き、北海道の補助金事業として実行した経緯がある。クラブが法人として認証された最大の効果とも思われるが、行政側と同じテーブルに着くことが可能となり、行政と連動して進めたひとつの大きな事業とも言える。
3.中学校・高校へコーチ派遣
 この活動はラグビーの普及と発展には欠かすことのではないものであり、北海道においてはバーバリアンズの使命であるとチームメンバーは考えている。
全国的に少子化や少年達のクラブ活動離れが進む中、部員数が15人に満たない学校も増えており、ラグビーがしたくてもその機会に恵まれない少年達が存在する。バーバリアンズと協力関係にある「岩見沢ハイスクールクラブ」では、ラグビー部のない学校の生徒たちが放課後や週末にラグビーを楽しんでいる。
現在の制度上の問題を取り除くことができるならば、学校の枠組みを超えて、法人格を持ったバーバリアンズがその活動の母体なり、競技の普及・発展に貢献できる可能性を秘めているのではないだろうか。ちなみに、バーバリアンズのメンバーがコーチとして関わった高校が2校とも花園に初出場を決めた。これは、枠組みを越えて「子供達に何が必要か」という目的を柔軟に検討してきた学校サイドの理解が、この結果を導いたとも言える。
また、ラグビーとの出合いの場として中学校・高校の果たす役割は大きいであろう。バーバリアンズのメンバーが勤務する学校にはラグビー部が新設され、クラブとしてもその活動をサポートしている。中学生や高校生達との交流も深まり、今ではバーバリアンズの練習や様様な活動にも積極的に参加してくれている。
4.国際間交流活動
 バーバリアンズの特色となっている活動として、海外から選手を招く招待選手制度がある。ワーキングホリデーで海外から若者を招き(英会話のプライベート教師で生計を立てる)、チーム戦力に加え技術指導もしてもらう狙いがある。現在まで招いた選手はニュージーランドを中心に20人を超えているが、クラブの刺激となっているほか、招いた選手の人脈が財産となり、逆にバーバリアンズのメンバーがニュージーランドにラグビー留学するようになり、これまでに10人が海を越えている。彼らが本場で学んだノウハウは、クラブの貴重な財産となっている。また、選手のみならず選手の家族に対しても、留学に関するアドバイスを行っており、コンサルタント的な役割も担っている。

 <バーバリアンズの活動資金>
 年会費が社会人1万円、学生5千円という負担は、法人化後も変わらない。

 <今後の事業活動>
1.行政との提携によるグランドとクラブハウスの建設
2. グランド及びクラブハウスをバーバリアンズが管理運営することで活発なスポーツ活動と地域交流の拠点づくりを推進
3. コルツチーム(19歳〜23歳)の組織化
4. ユースチーム(高校生)の設立
今後、札幌にバーバリアンズのような地域型クラブを目指すNPO法人クラブが4〜5
設立できたとして、そのクラブと協会が協力して、都市公園の整備の一環としてグランドとクラブハウスの施設管理をクラブが責任を持って担う構想をまとめて、札幌市を含め、札幌周辺の自治体に働きかけて行こうと計画している。グランド建設については、既に自治体へ働きかけをしており実現を目指している。これが実際に稼動するとなれば、札幌地区に大学や企業チームの合宿などの誘致も可能となるはずである。
 ニュージーランドや英国では、地域と一体の公園の中にクラブがあるのが一般的であり、日本も一つの町に一つの総合運動公園というスポーツ施設整備のあり方を見直して、地域に存在するスポーツ施設という発想への転換を要求することもバーバリアンズでは考えている。
 コルツチームは2000年度に旗揚げし、活動を開始した。学生クラブは卒業と同時に活動の場を失うケースが目立つが、同一クラブ内のチームであるため、継続した選手の育成・強化が可能となり、生涯スポーツの環境作りにも一役買う事が期待される。
 高校生チームは、学校の枠を越え高校にラグビー部のない生徒たちを中心に活動することにより、ラグビーのみならず現代の高校生達が抱える様様な問題解決の糸口を見出すことも目標のひとつに揚げている。したがって、バーバリアンズとしては勝利至上主義的ラグビー指導を行うつもりはなく、ラグビーの楽しさやその精神の指導により情操教育としての位置付けをも考えている。
 バーバリアンズの抱く将来像は、2000年9月に文部省が発表した「スポーツ振興基本計画」の言葉を引用するならば、『総合型地域スポーツクラブ』に近いものである。バーバリアンズのNPO法人取得はあくまでもファーストステップであり、日本のスポーツ環境変革の一端を担えればとクラブメンバーの夢は大きい。
 
 <今後の課題>
1. 強化と指導者の育成
 バーバリアンズの組織を大きく分類すると、強化部門と運営部門のほかNPO活動部門の3つで構成されそれぞれの役割を分担しているが、今後の活動をさらに広範囲に広げるためには、各部門の中核を担う指導者の育成が早急に求められている。その第一歩として「スポーツ指導者」を育成するために、現NPO担当理事でNPO活動部門の中心人物でもある長谷川竜介氏が、日本ラグビー協会のC級コーチに合格したことが挙げられる。元来学校主体であったこの指導者の資格は、民間人にとっては非常に取得しずらいものであったが、その難関をひとつ突破したことで、それに続く人材を育てるための大きな役割が期待される。
2. ボランティアの在り方
 今後のボランティア事業の実施については、慎重に検討していかなければならないと長谷川氏は言う。なぜならこの事業は外部に対して実施するものであり、事業の成否を判断するのは内部の人ではなく外部の人であるため、慎重さを欠いた行動は、せっかく世間から認知され始めたバーバリアンズの存在に水をさす結果となりかねないからである。さらに、他のNPO法人がボランティア活動や介護支援などの対外的な取り組みを主な活動目的としている一方で、バーバリアンズの母体となっているのは自分達自身がエンジョイするためのクラブであるため、外部に対する働きかけについてこれまで十分な経験を蓄積していないという理由が挙げられる。子供たちに教えることをひとつとっても、頭で思い描くほど容易なものではない。確固たるコーチングボードを作り上げ、一貫した指導体制と活動計画を整備し実施していかなければならないであろう。
3. メンバーの意識改革
 地域型クラブを目指すという目標を本格的に達成するには、恐らくNPO法人化したクラブが複数なければ、その十分な効果は期待できないであろう。バーバリアンズの組織自体がそのことを認識していると言うが、バーバリアンズだけで出来る事には限界があり、同時に学校や企業を中心としたスポーツにも限界がある。新しい制度としてのスポーツの枠組みが再構築されなければならない時期が来ているのである。全国初のスポーツNPOとなった意味を、メンバー一人一人が再認識し、少しでも新しい枠組みへ向けて「我々にできること」を探求し続けていく必要があると決意を新たにしている。

 <NPOの優遇税制>
 2001年度の税制改正で、NPO活動を支援するため、2001年10月から個人・法人による寄付金を税制面で優遇する制度が創設されることになった。
対象となるNPOは、
1. 総事業収入の80%以上、寄付金の70%以上をNPO活動に充てている
2. 総収入に占める寄付金の割合が3分の1以上
3. 運営組織や経理、事業の内容が適正
4. 情報公開が適切
などの要件を満たすと国税庁長官が認定した団体である。
 バーバリアンズは始めから行政の支援や補助金を頼りにした団体ではなかったが、この税制改正は、目標を大ォく設定し直したNPOバーバリアンズにとって重要な支援材料になることは間違いない。子供から大人まで楽しめる地域クラブの実現が、一歩近づいたように思う。
 <バーバリアンズに期待するもの>
 このレポートは、北海道大学経済学部大学院・非営利組織論特論におけるNPO研究の一環として調査したものです。
 新聞記事、会誌、バーバリアンズのホームページを中心に、長谷川竜介NPO担当理事・田尻稲雄ゼネラルマネージャーへのインタビューを交えてまとめあげました。ご協力頂いた皆様に深く感謝申し上げます。
 調査を進めていくうちに、部外者であるはずの私達取材班も彼らの情熱に引き込まれてしまい、いつのまにかバーバリアンズのメンバーになってしまったかのような錯覚を覚えたものです。それほどまでに彼らの思いは強烈であり、熱いものを感じたのです。この人達と同じ道を歩みたいと。
 バーバリアンズが創立以来25年もの年月をかけて得たものは、自らの「アイデンティティー」を強烈に表現しながら「自立」することにあったと言います。組織自体も体育会系によく見られるトップダウンではなく、チームキャプテンも毎年交代制とし、とにかく人を育てるという思想が根底に感じられました。
 学校体育・企業スポーツに支えられてきた国内のスポーツが転換期を迎えている現在、NPOバーバリアンズが突破口を切り開いてくれるものと期待します。

取材班:修士課程1年 本間克明・有我博伸・林聡子 
バーバリアンズ問い合わせ先
ゼネラルマネージャー 田尻稲雄氏
メディカル山形薬品? 011-631-3125
NPO担当理事    長谷川竜介氏
焼肉と料理シルクロード 011-716-1129

バーバリアンズのホームページ
http://member.nifty.ne.jp/Barbars/index.html

2000年12月
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田尻GMがJリーグで講演

 北海道バーバリアンズの田尻稲雄ゼネラルマネジャーが、サッカーのJリーグが3月27、28の両日にホームタウン担当者会議(勉強会、会場・清水ナショナルトレーニングセンター)で講演を行う。勉強会はJリーグが掲げる「『百年構想』を具現化するためのホームタウン作りやクラブ作りの活動促進を目的に、スポーツを取り巻く環境の変化や実態を把握する機会とする」狙い。Jリーグに加盟する28チームのホームタウン担当者が参加する。
 勉強会は、田尻が「北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブの取り組み」と題して講演するほか、清水市サッカーのまち推進室長の綾部美知枝氏が「清水市のまちづくり」、三重大学教育学部保健体育課スポーツ社会学助教授の水上博司氏が「スポーツNPOの現状」、NPO法人やまつみスポーツクラブ理事で元Jリーグ選手の塚野真樹理事が「やまつみスポーツクラブの取り組み」をテーマにそれぞれ講演する。
 Jリーグ企画部の松田薫二マネジャーによると、今回の勉強会は、Jリーグの理念であるだれでも気持ちよくスポーツを楽しむ環境をつくる「百年構想」を進めるものとして企画された。Jリーグのクラブは、現在のところプロの興行がメインとなっており、下部組織づくりはこれからの状態で、「見るサッカー」だけでなく、百年構想につながる「楽しむ部分」「やるスポーツ」の環境づくり、組織づくりに向けた動きを考えていく一環という。「やるスポーツ」の部分はまだ手がつけられていない部分といい、バーバリアンズがクラブの目的に「子供から大人まで」を掲げていることもあり、実際にどのような活動をしているか、何かヒントになることはないかと講師に招くことにしたという。
 松田氏は個人的な考えとして「プロ以外の下部組織はNPO化したクラブが担うことができるのではないか」という。ただ、NPO側の課題として、届け出さえすれば認められるということで、様々な人たちが設立しているのが現状で、これからは実際に行う活動そのものが問われるようになると指摘した。
 サッカーとラグビーはその競技の成り立ちから、犬猿の仲とされるが、先を見据えて参考になりそうなものは取り入れようとするJリーグの姿勢は高く評価したい。
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NPOに優遇税制。寄付の一部を課税所得から控除

 2001年度の税制改正で、NPO活動を支援するため、2001年10月から個人・法人による寄付金を税制面で優遇する制度が創設されることになりました。NPOに対する寄付金の一定額を課税所得から控除するもので、NPOに対する優遇税制はかねてから懸案とされていていました。

 対象となるNPOは、
 1.総事業費の80%以上、寄付金の70%以上をNPO活動に充てている
 2.総収入に占める寄付金の割合が3分の1以上
 3.運営組織や経理、事業の内容が適正
 4.情報公開が適切
 -などの要件を満たすと国税庁長官が認定した団体となります。

 個人の場合は、所得税の「特定寄付金」として、年間所得の25%までの範囲で寄付金から1万円を差し引いた所得控除を認める。法人もその会社の所得や資本金などに応じて一定限度までの損金算入を認めるとなっています。

 国税庁による認定が個別にどのような判断基準で行われるか、総収入の3分の1以上の寄付を集められるか、など課題はあります。また、個人の場合の所得控除の進め方など研究、検討すべき課題です。
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全国社会人大会にクラブも

1.全国社会人大会へクラブチームも出場権
  12月11日の関東協会理事会で、クラブチームも全国社会人大会へ出場できるよう、大会規約の改正を行うことが決定されました。関西、九州協会が追随すれば、24日に開かれる日本協会理事会で正式に決定されます。
 まだ、細かなシステムに関しては未作業ですが、クラブチームが望めば、来年から(2001年)社会人大会−日本選手権大会へ出場できるようになります。
 社会人委員会では、1年後をメドに規約の改正作業中でしたが、例の新日鉄釜石のクラブ化にともない、1年前倒しで実施されることになりました。クラブチームは、8年前に全国クラブ大会を立ち上げ、昨年からは秩父宮で決勝戦を開くまでになっていました。今後は、全国クラブ大会と社会人大会と、どちらも選択できるようになります。メンバー数の多いチームでは、登録を分ければ、双方に出場できる可能性も出てきました(選択権を認めるかどうかは未定)。また、たとえば、マンダラが社会人大会へ出たいといった場合、社連の4部からスタートするのか、2部あたりからスタートするのかも未定です。

2.新日鉄釜石がNPO法人化
社会人チームの新日鉄釜石が、社員以外にも門戸を開き、2001年からNPO法人化されることになりました。地域スポーツクラブ「釜石クラブ」(仮称)が発足します。

3.朝鮮大学校に大学選手権への道
同様に、昨日の関東協会理事会で、朝鮮大学校の関東大学リーグ戦グループへの加盟が認められました。朝鮮大は、ながらく学校教育法上の大学に当たらない各種学校という解釈が行われ、そのため、大学選手権への道が閉ざされていました。今までは<学生クラブ>として、関東学生クラブ選手権対大会に出場していました(昨年度大会は優勝)。来年度からは、リーグ戦グループで活動することになり、実力次第で、全国大学選手権大会へ出場が可能となりました。
クラブチームを取り巻くラグビー状況は、劇的に変化しています。
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いかなる人も人として認められる社会

緑生園ラグビー発足30年。ぜんかいビアーズとの交流10周年     報告・平野和美(MGSクラブ)

 盛岡の知的障害者の更生施設「緑生園」が、岩手国体を契機にラグビーを取り入れて30周年を迎えた。また、ことしは東京のぜんかいビアーズが交流を始めて10周年という記念すべき年に当たる。来年8月には合同企画のNZ遠征が予定されているが、全国各地のクラブチームがチャリテイ試合という形で協力している。
 さて、今年もぜんかいビアーズの盛岡遠征が、10月21日(土)22日(日)に行われた。秋は収穫の季節−−そこで、外山農園で穫れた<新そばを味わう会>と銘打って、土曜日の晩、盛大な交流会が開かれた。今年は「緑生園を支える会」の皆さんも出席され、お蕎麦を始め、美味しい秋の味覚と地酒「あさ開け」を堪能した。
 また、昨年から緑生園OBチームも発足した。これは、緑生園と園生とが18歳で切れてしまわないように、卒後ケアーの一環としての意味も持っている。卒園後、園生は親元から通う者、グループホーム(共同生活)で自活を目指す者など様々である。まだまだ知的障害者が社会に対等に参加するには障碍が多いが、 OBチームの発足は、週1回グラウンドに集い、お互いを確認しあう中から社会性を育む格好の機会となっている。

 緑生園食堂で開かれた交流会

畠山園長のユーモアたっぷりの挨拶ではじまった交流会。最初は、何はなくても園生のみなさん全員による「外山節(踊り)」、詩の朗読「雨ニモマケズ」、エール。緑生園を支える会−西郷賢治会長のあいさつ。感謝のことば−中野佳子理事長、ぜんかいビアーズ会長で、この日のために佐世保からお越しになった中野貴一さん(SH)のあいさつなどが続いた。
 また、岩手県協会の大澤靖会長(岩手大)、そして、今年初めてくるみクラブの桑原寛樹会長がお越しになった。大澤会長と桑原会長は、ともに日本体育専門学校(今の日体大)時代の同級生だそうだ。
 昨年から緑生園OBチームが発足し、監督として面倒を見ているくるみクラブOBの松田さん、鈴木さんなどと緑生園のラグビーのみならず、くるみのラグビー論に至るまで語り合うなど、午後8時30分の?締めまで、楽しいひとときを過ごした。そのあとは10時30分頃まで、この日のためだけに年会費を払うというぜんかいビアーズのメンバー、職員の方々、食堂の賄いのおばちゃんなど宴会の裏方さんを含めての懇親会が続いた。畠山園長はじめ、職員の方々は、みなさんもてなしの心で機敏に動き、かつ、自分たちも年に1回の宴会が楽しくてしようがないという面もちであった。注)お酒が入る宴会は、園生退席の後開始されました。
 
=緑生園ラグビー30年の歩みパンフレットから=

 緑生園が体力作りにラグビーを導入して30年になります。当園は昭和41年5月、「いかなる人も人として認められる社会」を理念に設立され、以来知的障害者の社会自立を目標に、平成11年度現在、324人を就職させ、社会に送り出しています。社会自立第一歩までの指導、援助の基礎、柱となっているのが、ラグビーといっても過言ではないのです。ラグビーの成果は幅広く、奥深いものがあります。その一つが人間の交流ですし、チーム間の親睦です。私どもの園生たちにとっは、そこから「社会性」を育ててもらえます。劇的な出会い、そして交流を10年続けているのが、「ぜんかいビアーズ」なのです。やはり継続は力なのでしょうか。この節目に、21世紀がスタートする2001年。ビアーズから、ラグビー王国ニュージーランド遠征の提案があったのです。私は、ラグビーを愛する人間の交流がもたらした大きな実り、成果だと大変感激しました。緑生園を経営する社会福祉法人岩手更生会は、その実現を決議しておりますし、緑生園を支える会も薗支援を決定しております。明日に生きる園生に、希望と自信を持ってもらうためにも、皆さん方の手でそしてご支援を実現させていただきたく、ご協力をお願いする次第です。
社会福祉法人岩手更生会・理事長 中野佳子

 歴史的大金星
22日(日)に盛岡南公園球技場で行われた緑生園現役、OBチーム戦の結果。

・緑生園現役戦=園生大活躍で白熱、ZB辛くも逃げ切り。
・緑生園OB戦=ロスタイムに逆転トライで、歴史的大金星。

 <ぜんかいビアーズの掲示板より>
緑生園へ久し振り 投稿者:奥野やっぱり心根がなまい自分  投稿日:10月24日(火)   皆様おはようございます。盛岡へ行きまして深く反省。園生との試合ではよく訓練された園生は捕まれると体をあずけて奇麗に味方にダウンボール、みんなフォローも忠実です。指導されている方々(くるみの人もいるそうな)の頑張りが見えます。(正直ビアーズでも山本キャプテンが問題にしている球際の処理上手です。)
・園生<対>おじさんビアーズは、
  前半、園生NO8の大活躍(対面はちなみに奥野)で大量リード、(あまりのざる守備にオクノ 叱咤される、マークせんかい!こら) 後半、なんとか かろうじて、苦し紛れに へろへろになりながらも、逆転。きちんとした8,9,10,15スピードもあります。
・園生OB<対>ビアーズ若手プラスおじさん(おじさんははっきり言って戦力外)、
 均衡した試合、よいタックルとよいフォローでなかなかトライに至らず。ロスタイムにはいった時、左に回され劇的逆転トライ、そのままノーサイドで歴史的勝利を献上いたしました。
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第2回別海ラグビーフェス報告

 バーバリアンズは8月19日、昨年に続き第2回別海町ラグビーフェスティバルに参加した。参加したメンバーは選手、マネジャー、家族を含め40人近く。メンバーは午前5時に札幌を出発して7時間かけて別海町に到着した。午後0時半からの開会式の後、小中学生を対象にしたタグラグビー教室、模範試合としてバーバリアンズ対別海ラガー、そしてバーバリアンズのメンバーによる別海高校ラグビー部、岩見沢ラグビースクールに対する指導が行われた。
 終了後は温泉宿泊施設の郊楽園で別海ラグビー協会の招きによるバーベキューパーティーに参加、懇親を深めた。また、20日には別海高校と岩見沢ラグビースクールによる練習試合が行われた。
 別海ラグビーフェスは別海高校ラグビー部顧問でバーバリアンズメンバーの三宅武寿氏と別海ラグビー協会の尽力で、昨年から始まった。札幌から遠距離だが、別海側の暖かい受け入れもあり、昨年より多くのメンバーが参加が得られた。
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がんばれ有珠ラグビーフェス報告

  北海道バーバリアンズRFCは7月20日、噴火災害に見舞われた有珠山周辺地域でのボランティアとして「ノーサイド有珠山ラグビーフェスティバル」を伊達市だて歴史の杜多目的広場で開いた。
 メンバー40人に加え、伊達市、虻田町など地元の幼児、小学生15人はじめ岩見沢ハイスクールクラブ、北白石中学校ラグビー部の中高生ら30人も参加した。ラグビーボールを使って遊ぼうを趣旨に、ボールを手渡しでリレーするムカデ競争からドリブル、パス、鬼ごっこなどを行った。
 はじめての試みとあってどれだけの人が集まるか、参加した人に楽しんでもらえるか、メンバーの参加はどうかなど、数々の不安はあったが、いざ始まるとちびっ子から大人まで目を輝かせてボールを使った遊びに熱中、2時間ほどの短い時間だったが、大いに楽しんでいただけたようだった。
 札幌から足を運んで準備を進める難しさもあったせいか、地元の参加者が少なかった点は多少残念だった。しかし、クラブのメンバーはじめ、NPO札幌ニュージーランド協会、NPO北海道日中青少年交流協会、ボランティアサポートセンター、焼肉と料理シルクロード、メディカル山形薬品など多数の方々の協力、支援を頂き、多くの成果が得られた。
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がんばれ有珠ラグビーフェス

「ラグビー地域交流事業」企画趣意書

平成12年6月20日
特定非営利活動法人北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ
クラブキャプテン 秋野 実

 本年3月31日23年ぶりに有珠山が噴火するという大災害が発生しました。この災害により数多くの住民の方々は経済的にそして精神的に計り知れない打撃を受けておられます。我々北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブはスポーツを通して地域社会に貢献することを目的として活動するスポーツ団体として昨年6月に特定非営利活動法人の認証を受けました。その活動の中心であるラグビーの精神を表すものに「ALL FOR ONE, ONE FOR ALL」=みんなはひとりのために ひとりはみんなのために=という言葉があります。
 同じく北海道を愛し、ここに生活する隣人として、ラガーマンとして何か役にたてることはないだろうかと一念発起いたしました。被災地の方々と共に汗を流し、交流することで被災地の方々の激励になればと願っております。そして、ラグビーというスポーツとその精神を少しでも理解を深めて頂き、普及と青少年の健全育成に寄与することを期待し「がんばれ有珠 ラグビーフェスティバル」を実施いたします。

企画書

平成12年6月27日

NPO北海道バーバリアンズRFC
クラブキャプテン 秋野 実

企画名 ラグビー地域交流事業
 第1部 ラグビー教室
 第2部 交流会
日時 平成12年7月20日(木)海の日 第1部 (午前10時30分)第2部(正午〜午後4時)

場所 だて歴史の杜 多目的広場(第1部)コンロ使用区域(第2部) 雨天の場合は小学校体育館

 参加対象者 有珠被災地域の人々およびラグビー競技に関心がある方(参加される方は運動できる服装と靴があれば大丈夫です)
 小学生〜高校生を中心に趣旨に賛同する一般の方

 希望者動員目標 80名〜100名、 年齢性別、経験の有無は問いません。「体を動かしたい」と感じている方で軽いランニング程度の運動が可能な方
 目的 ラグビーを通じて、被災地域の方々と交流し、ラグビーボールに慣れ親しんでいただくと同時に被災地域の復興への激励をする。
 協力参加団体名 NPO北海道バーバリアンズRFC、岩見沢ハイスクールクラブ、北白石中学校ラグビー部、焼肉と料理シルクロード(備品)、メディカル山形薬品(備品)、 NPO札幌ニュージーランド協会、NPO北海道日中青少年交流協会ボランティアサポートセンター 合計100名前後
 内容 第1部 ラグビー教室 ラグビーボールを使ったレクレーションです。誰でも簡単に参加できます年齢や運動能力にあわせてチーム分けします。
   第2部 バーベキュー 羊の丸焼き焼肉バーベキュー
 告知方法  主な報道機関(新聞、放送)、インターネット被災地の役場FMレイクトピアチラシその他。
 参加者には記念品としてバーバリアンズTシャツを進呈。チーム分けで使用後にお持ち帰りいただきます
費用負担
北海道バーバリアンズ  340,000円
寄付等 520,000円
合計 860,000円

北海道スポーツ文化振興事業「がんばれ有珠ラグビーフェスティバル」協賛のお願い

特定非営利活動法人北海道バーバリアンズRFC
クラブキャプテン 秋野 実

拝啓 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、当クラブでは 有珠山噴火により被災した方々とラグビーを通じ交流を行うことでラグビーボールに慣れ親しんでいただき、被災地域の復興への激励と青少年の健全育成に寄与することを目的に下記のとおりボランティア活動を行います。
当該キャンペーンは、平成12年度の北海道スポーツ文化振興事業として北海道庁から助成を受ける予定で、みんなで激励しようを合言葉に皆様のご支援を頂戴しながらの推進が最良の方法と考えております。
そこで、当クラブでは主旨に賛同しご協力頂ける個人及び企業を募っております。つきましては、当該キャンペーンについてご理解を頂きご検討下さいますようお願い申しあげます。                         
敬具

実施概要

日時    平成12年7月20日(木)海の日祝日
            午前10時30分から午後4時30分
場所    伊達市 「だて歴史の杜」多目的広場
             住所:伊達市松ヶ枝34−1
             電話:0142−22−1515
対象    有珠山噴火により被災された地域の方、およびラグビーに関心を持つ小学生〜高校生を中心に大人まで約100名前後を募集

内容 第一部  ラグビーボールを使用したレクレーション活動
   第二部  地域交流会(バーベキューなど)
協力    岩見沢ハイスクールクラブ、札幌市立北白石中学校ラグビー部及び近隣中学校生徒、NPO札幌ニュージーランド協会、NPO北海道日中青少年交流協会、ボランティアサポートセンター
協力企業  メディカル山形薬品株式会社 焼肉と料理シルクロード 恵翔会グループ
告知    主要報道機関(新聞、テレビ、ラジオ)、インターネット、チラシ、伊達市役場
協賛金   一口五万円からお願いしております。
その他   当クラブでオリジナルTシャツを作成します。当日参加者及びボランティア参加者にはオリジナルTシャツを配布すると同時にオリジナルTシャツを一般販売し収益を義援金として寄付することを予定しております。協賛企業様におかれましてはご希望によりロゴなどをプリントすることも可能でございます。          
主催    NPO北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ
後援    NPO札幌ニュージーランド協会
問い合わせ先  NPO北海道バーバリアンズRFC事務局、電話 011−631−3125、FAX 011−631−0808(メディカル山形薬品内担当:田尻 長谷川)
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田尻GMが熊本で講演、7月14日

 田尻稲雄ゼネラルマネジャーが熊本県教委主催の熊本県市町村生涯スポーツ主管課長研修会(7月14日、人吉市)で「特定非営利活動法人北海道バーバリアンズフットボールクラブの夢」と題して講演を行います。熊本県内の自治体のスポーツ振興担当責任者を集めた研修会で、文部省が21世紀の地域スポーツ振興の柱にすえる総合型地域スポーツクラブの育成策の一環として行われます。研修会は2日間の日程で行われ、田尻GMは2日目の14日に午前9時から1時間30分にわたってニュージーランド型クラブを目指すバーバリアンズの考え方を紹介します。
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校庭の芝生化について。平野さんよりメール

 各位。毎日デイリーメール・エデユケーションより転送します。

校庭の芝生化は近年にないヒットですね。関西ラグビー協会も絡んだ事業です。芝生管理をNPO法人が請け負い、幅広い校庭開放に結びつけばいいですね。

高体連は全国大会の合同チームを認めていませんが、もうそんなこといってる言ってる場合じゃないでしょう。それより、スポーツ活動を学校から切り離して地域クラブが受け皿になるシステムの構築が先行しないとねえ。でも、かんじんのスポーツクラブがほとんど誕生していません。だから学校部活に「すがらざるを得ない」のです。地域クラブと学校部活と、選択できるシステムが必要でしょう。

EduMail
 神戸市内すべての小学校、校庭芝生化計画

 神戸市が、市立小学校172校の校庭を芝生にする計画を進めている。21世紀最初の「阪神大震災記念日」となる来年1月から半年間に、市内の2、3校をモデル校として実施。その後、順次拡大し、最終的に市内全校の校庭を芝生にする。1自治体の全小学校で実施する計画は、全国でも初めて。校庭の芝生化は、鹿児島県蒲生町立漆小学校、千葉県八千代市立勝田台小学校など4校が実現している。

 神戸市は、震災からの復興、新しい街づくりを模索する「神戸 21世紀・復興記念事業」で取り組む。現在、芝生化計画は市教委、造園業者、市民を交えて毎月1回、準備会を行っている。具体的な予算措置などはこれからの段階だが、すでに、芝の植え付けから維持管理までを、学校周辺の市民にゆだねる形を打ち出した。

 神戸市公園緑化協会によると、一般的な芝は、植え付けだけでも1平方メートル当たり1200円程度かかる。神戸市の市立小学校校庭の平均面積は約5400平方メートル。単純計算で1校当たり約650万円が必要となる。

 スポーツライターの玉木正之氏は「何もじゅうたんのようなきれいな芝を植える必要はない。雑草でもいいんです」という。さらに「目に緑が入り、草のにおいがすれば、子どもたちもとげとげしい気持ちにはならない。校庭を転げまわれる野原にすればいい」と情操教育の面での効用も説く。ラグビーの平尾誠二日本代表監督は「球技はそもそも芝の上でやるのが常識」と校庭の芝生化に期待を寄せている。

EduMail
 【部活】広島県教委が運動部の複数校合同チーム検討へ

 少子化や指導者の不足などで、一つの学校では運動部が成立しない状況があるため、広島県教委は、複数の学校で1チームを作る合同活動の検討を進める方針を明らかにした。県高校体育連盟などによると、単独校ではないチームの登録は原則認められておらず、辰野裕一・県教育長は「学校体育団体と連携して検討していきたい」と話している。
 県高体連の調査では昨年5月現在で、公式戦に必要な部員が不足している運動部(分校などを除く)は、バレーボール男子で7校、サッカー4校、ラグビー8校などとなっている。
 県教委スポーツ振興課は「合同練習などは既に行われているが、各学校体育団体へ合同チームの公式戦参加を働きかけていきたい」としている。また、辰野教育長は、全県的に指導者の訓練や発掘に努めるほか、総合型地域スポーツクラブを育成しなが
ら学校運動部との連携を図るなどの取り組みを進める方針を明らかにした。
 文部省は1998年12月、近隣学校同士による合同部活動を提言したが、全国大会の予選などで合同チームの出場を認めているものはないという。日本中体連によると、東京都などが都レベルの大会での参加を認めている。

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学校の芝生化について

三宅 武寿です。

 丸山さんのご指摘の通り、北海道の高校では校舎改築に伴い校庭の芝生化を推進しています。芝生化の本来の目的は、ハッキリとは分かりませんが、「美観のため」「風による飛び砂の防止」が主なもののようで、残念ながら毎日教育メールにあるような教育的効果を考えてのものではないようです。我が別海高校も現在新校舎を建築中で6月には完成の予定です。グランドも来年度には整備されますが、芝生化される予定です。
 ところがこの芝生化、以外に大変なものです。教育的効果を考えてのものではないため、いくつかの問題点を抱え、うまくいかないようです。問題点をあげておきます。
1)芝生張り付けから使用まで2年以上を要するので、その間の用地確保が必要である。
2)現在のように、部活動で毎日使用すると短期間で芝が傷む。
3)傷むからあまり使用させたくない
4)維持管理費がかさむ。
5)誰が維持管理するのか明確でない。
 北海道に限ったことではないのかもしれませんが、行政側のやることは杓子定規なので、柔軟な対応ができず困ってしまいます。一方の教員側も頭が固く、「使用可能になるまでに時間がかかり、且つすぐに傷んでしまうようでは必要ない」と考える人が多いようです。今回の校舎新築の際にラグビー場の芝生化を希望し、予算化されたまでは良かったのですが、陸上競技場との併用となってしまいました。(実際にはグランド内に陸上トラック用の縁石が設置されるため試合では使用できません)
 毎日教育メールの内容と丸山さんのメールを一緒に読むと、北海道の教育が進んでいるように感じてしまいますが、実際の所はそうでもありません。今後は、神戸の実践例を参考に「教育のための芝生化」を考えて欲しいですね。


丸山@函館です

 先日紹介頂いた「毎日Education-Mail」を見ていたら、校庭の芝生化にいよいよ着手する記事に接しました。1校あたり600万円で出来るんですね。後藤さんが使い込んだ額で10校は芝生になり、他の競技団体に補助金を出さずにすべてを芝生化に投入すれば、相当数が芝生化達成となるハズです。その方がスポーツ振興に直結しますね。また、バーバリアンズが芝生管理をNPOとして請け負うというやり方もあると思います。
 道立高校の一部ではすでに芝生化されてますよね?すくなくても僕の出身校の北海道札幌西高等学校は既に芝生化されています.老朽化による校舎のスクラップ・アンド・ビルトの中で徐々にそういう傾向が見られているのかもしれません.(僕の憶測です)
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NPO半年の活動状況報告

 北海道バーバリアンズは1999年6月21日、特定非営利活動法人設立について北海道庁から法人設立に関する認証を受け、7月1日に法人登記を行いました。正式名称は「特定非営利活動法人 北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ」。クラブ誕生から24年、グラウンドとクラブハウスを持ち、子供から大人までラグビーを楽しめるニュージーランド型クラブを目指すという夢の実現に向けて一歩を踏み出しました。北海道バーバリアンズのNPO法人化は全国のスポーツ団体で初めてということもあって、私たちの予想やラグビー界の枠を超えて様々な分野で反響を広げています。NPO法人として6カ月間の活動を報告させていただきます。

 北海道バーバリアンズはラグビーを楽しむためのクラブです。発足は1975年、昨夏タジキスタンで非業の死を遂げた国連政務官、故秋野豊氏を含む大学や高校のラグビー部に所属したことがない素人たちがクラブチームを始めました。バーバリアンズは昨年全国クラブ大会に初出場するなど競技力も向上してきていますが、経験、年齢、職、さらに国籍を超えた仲間がA、B、Cの3チームに分かれて、週に一度ラグビーを楽しむために集まっていますで。現在のメンバーは関東在住の人間で作る「内地バーバリアンズ」を含めて百四十人。その中には関東大学対抗戦でならした選手もいれば、五十歳過ぎの選手やバーバリアンズに入って初めてラグビーボールに触ったような選手もいます。クラブの創設者でゼネラルマネジャーの田尻稲雄は高校を卒業したばかりの若いメンバーに言います。「自分の親父と同じ年のやつと一緒にラグビーが出来るなんてこんな楽しいことはないだろう」と。ラグビーが楽しいから集う、これが私たちのクラブです。ラグビーを楽しむための、よりよい環境を実現するため、少しでも前進するために何か良い方法がないか、その手がかりとして行ったのがNPO法人化でした。

 NPO法人化の理由は単純です。仮にクラブとしてグラウンドやクラブハウスを持つには、クラブとして財産を所有する必要がある、そのために法人格が必要だということでした。丁度、昨年11月にNPO法が成立してタイミングもあり、将来の夢に向けた一歩としてNPO法人となることで何か道は開けないかという発想から、NPO法人取得の道を選びました。
 NPO法人化によってクラブとしてのボランティア活動が求められるのではないかという話を耳にしますが、先に書きましたように、より深くラグビーを楽しむためにNPO法人化をしました。クラブ1.子供から大人まで多くの人間(競技をしない家族や応援団を含めて)がラグビーを通して人生を豊かに過ごせるような環境づくりを行う2.クラブとして競技力向上をより一層進める3.子供の指導などラグビー競技の普及、に取り組むことを目標に掲げています。その第一のものは、ラグビーを楽しむこと、きちんとラグビーをすることです。法人化にかかわらず、メンバーが毎週3試合を行うという、クラブ運営は例年通りに行ってきました。

 一つ目のラグビーの環境づくりの面では、「ニュージーランド型のラグビークラブを目指す」と大見得を切った訳ですが、残念ながらこれといった動きがないのが現状です。ただ後述するように、北海道バーバリアンズがNPO法人化によって掲げたニュージーランド型の地域クラブを目指す理念が、ラグビーの枠を超えて様々な形で注目され、反響を広げています。

 二つ目の競技面では、法人登記直後の北海道ラグビー選手権(1ブロック8チームで構成、AからNブロックまで)には本州在住者を含めて4チームが出場。AチームがAブロックで昨年失った北海道王座を奪還。Bブロックに出場したBチームは1988年の初出場以来、ついに来年のAブロック昇格(ブロック決勝進出チームが自動昇格)を決めました。このほかCチームも下のブロックですが昇格を決めました。
 8月以降は、北海道クラブ選手権で優勝、それに続く東日本クラブ選手権では決勝戦(11月20日)で東京代表の曼荼羅クラブに逆転負けしましたが、二年連続で出場する1月9日開幕の全国クラブ大会に向けてメンバーは雪に埋もれた北海道で練習に励んでいます。スポーツ団体として全国初のNPO法人化したことが「バーバリアンズとして恥ずかしくないラグビーをしよう」という形で選手に有形無形の刺激となりました。東日本の遠征ではメンバーから「今回の遠征は白いワイシャツとダークパンツに統一しよう」と提案があるなど、選手のクラブに対する意識の高まってきています。

 三つ目の競技の普及、底辺の拡大では、地域イベントへの協力の形で札幌から四百キロ近く離れた北海道東部の別海町のラグビーフェスティバルに協力をしました。別海ラグビーフェスは、北海道バーバリアンズのメンバーで現在、別海高校ラグビー部の三宅武寿監督が走り回り、初めての開催にこぎつけた。 第一回別海町ラグビー祭が8月14日、別海町総合運動公園で開かれ、バーバリアンズは秋野代表以下30人が参加、別海ラガーとの試合、地元高校生への技術指導を行いました。NPO設立を受けた初のボランティア活動であり、バーバリアンズのメンバーであり現在は別海高校ラグビー部監督の三宅武寿氏の尽力で実現しました。参加したのは総勢30人。ラグビーフェスは小学生向けのタグラグビー教室から始まり、北海道バーバリアンズと地元の別海ラガーの模範試合(25分ハーフ)、バーバリアンズメンバーによる地元高校生に対する技術指導が行われました。バーバリアンズとしては初めての地域ラグビー行事への協力でもあり、到着とほぼ同時に始まったタグラグビー教室に加われないなど課題もありましたが、技術指導を受けた高校生の真剣な視線と、練習開始と終了間際では見違えるばかりのプレーぶりに逆に教えられる部分もありました。
 また、今年から3年計画で、高校を卒業した後にスポーツができない18―23歳の人たちのチームを作ること目指して動き始めました。今年は札幌から近い千歳市にある航空高専の学生や札幌の高校生などを中心に、13人が集まりました。次は中学校のラグビー部でやっていたが高校にラグビー部がなくて出来ないという15歳から18歳までの子供たちを年代別に分けてチームの組織化を目指したいとか話し合っています。来年にはアンダー23のチームを含めて毎週4チームで試合ということになるかもしれません。そのための人材確保に取り組んでいます。
 バーバリアンズ創立以来の伝統ですが、私たちは先輩、後輩といった人間関係にかかわらず、若い人にも責任を持ってもらおうと一年ごとにキャプテンを交代してきました。今回のNPO法人化でも二十代のメンバーからも理事を選びました。百人を超えるクラブの運営に責任を持つ、具体的な作業では収支決算報告などはきちんとした形で世の中に通用する形で行うなど、それに携わるメンバーの事務作業は相当なものですが、NPO法人将来のクラブを担う人材が育ってきました。

 最後に先に触れましたが、北海道バーバリアンズがNPO法人化してからの反響は予想を大きく超えるものがあります。クラブの顔として走り回る田尻ゼネラルマネジャーに対する新聞各社の取材に始まり、各種シンポジウムへの参加など、ラグビーの枠を超えて、各種のシンポジウムなどにおいて、地域型クラブを目指すNPO法人として発言をする機会が増えています。ただ、そうしたその中での議論は残念ながら「なぜ日本に地域型クラブができないか」と現状を嘆く議論に終始して、その先の具体的な話まで進まないのが現状です。
 北海道バーバリアンズは、行政の施策を利用するなどグラウンド用地を確保、施設の管理はクラブが自主運営で行うことを考えています。公共用地の遊休地の活用など情報を集めて行政や企業などに働きかける考えです。その意味では地元の札幌市豊平区や札幌の隣町の石狩市といった、今後の働きかけ次第によっては次の展開につながりそうな足元の自治体が主催する講演会やシンポジウムへの参加依頼がクラブに入るという新しい展開も出てきました。一方、私たち自身で取り組まなければならない課題もあります。現在は社会人1万円、学生五千円の年会費を徴収して運営を行っていますが、仮にグラウンド、クラブハウスを持つことになれば、膨大な負担が生じます。こうした負担をメンバーが責任を持って担うだけのクラブに対するロイヤリティーを育てていけるかということです。

 長く日本ではスポーツをすることは、無料か安価の利用料を支払う公共施設を使うか、ゴルフクラブをはじめ高額の会費を払って会員になるかスポーツクラブの二つの道に分化していました。どちらもサービスを受ける消費者、利用者としての利用で、自ら主体として責任と負担を持って運営に携わるという機会はありませんでした。自らの楽しみのために応分の、それもかなり重い負担を背負っていく覚悟があるメンバーを多く抱えることが今後のカギになると考えています。幸いラグビー界には、蔵王にグラウンドとクラブハウスを構え、千人以上のメンバーを誇るくるみクラブなど素晴らしい先輩クラブがあります。不況の長期化に伴う企業チームの解散、学校体育の衰退など、ラグビー競技にとって厳しい状況の今こそ、クラブが行動を起こす時だと考えています。(日本ラグビー協会月報に掲載)

(広報担当・西野一彌)
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田尻GMが札幌で講演

 12月4日、札幌市豊平区民センターで開かれる「とよひら街づくり広場」(札幌市豊平区主催)のシンポジウムに当クラブの田尻稲雄ゼネラルマネジャー(GM)が「誰もが気軽に楽しめる地域スポーツを」と題して講演する。
 とよひら街づくり広場は、「誰もがスポーツを楽しむライフスタイルを、いま豊平区から―スポーツを活かしたまちづくりを目指して」をテーマに講演会、パネルディスカッションなどを行う。
 田尻GMは、午後2時から20分間、「どこでも誰でも気軽に楽しめるスポーツのまちに」と題して講演します。NPO設立の経緯、活動内容などを紹介する。また、会場の市民スポーツ紹介コーナーでバーバリアンズの活動内容も紹介される。
 ついに地元というべき、札幌の行政組織から声がかかりました。NPO法人化の次なるステップにつなげたいものです。この日は午後6時15分から練習がありますので、練習前に田尻さんを応援に行こう。
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SSFスポーツフォーラム99報告

平野和美=MGSクラブ

 近年サッカーくじの導入、総合地域クラブの設立、NPO法の成立など、スポーツの環境整備は着々と進みつつあるかのように見える。しかし、一部での盛り上がりとは裏腹に、地域住民の参加はもとより、肝心のスポーツに携わる人々の理解や協力はほとんどパワーになってないのが現状である。それは、スポーツクラブの必要性を十分理解できていない上に、日本にあったスポーツクラブの試案が提示されていないことにあると思われる。

 そういう問題意識を持つ中で、「このままではスポーツクラブはできない。日本人のライフ・スタイルにあったスポーツクラブ作り」をテーマにしたSSFスポーツフォーラム99が11月9日、11日、大阪と東京で開催された。フォーラムでは、欧米スタイルのスポーツクラブをダイレクトに日本に持ち込むのではなく、日本人のライフスタイルや社会環境にあわせたスポーツクラブを創ること、そのための日本人の意識やわが国のスポーツ振興の体制をどう変えるべきかが模索された。その内容と概要をお知らせする。

<基調講演> このままではスポーツクラブはできない セルジオ越後(サッカー解説者)
<パネルデスカッション>
<パネリスト>
・小林 章夫 (上智大学教授)
・松本富士也 (社団法人・江ノ島ヨットクラブ副会長)
・田尻 稲雄 (北海道バーバリアンズ・Gマネジャー)
・セルジオ越後(サッカー解説者)
・土川 由加 (コーデイネーター/元TV東京アナウンサー)



<基調講演> セルジオ越後(サッカー解説者)

 まず、日本で<クラブ>という言葉からイメージとして浮かぶのは、ネオン街のクラブ。銀座や新橋にはたくさんある。それもクラブ。クラブはイギリスのパブが発祥。日本だと年に1回の忘年会、学生のコンパ。こんなのもクラブだろう。わりかんで持っているクラブ−青年会議所、ライオンズクラブ‥。あれも立派なクラブだろう。クラブ=スポーツというイメージがあるが、単にスポーツをやるだけがクラブではない。
 私が生まれ育ったブラジルは、世界中の移民で成り立っている。色々な民族、宗教、人種が混在している。最初はお互い誰も知らない。しかし、ブラジルにはたくさんのクラブがある。そのクラブで、人々はスポーツをやる。単にサッカーだけじゃなく、色々なスポーツをクラブでやっている。そこで、人々は知り合いになる。つまり、クラブとは、人と人とのつながり、人々の出会いの場として機能している。
 日本には27歳の時に来た。その時の素朴な疑問−こんなお金持ちの国なのに、日本には何でクラブがないのか?
 ブラジルでは、スポーツは学校ではやらない。学校とは本来「勉強するところ」である。スポーツ選手を育てるところではない。本来スポーツをやる場ではない学校で、スポーツ選手を育てようとするから、日本ではスポーツの趣旨がねじ曲がってしまっている。
 もっともブラジルの学校ではスポーツをやろうにもやれない。ブラジルは貧しいから、校舎は2交代制で使われる。朝来て一日中自分の居場所が確保されている日本の学校とは違う。こういう劣悪な環境では、部活動というものはやりたくても成立しない。
 日本の日曜日はにぎやかだ。銀座、秋葉原‥、たくさんの人が出ている。つまり、商業が盛んであるということ。人々が公園に行ってスポーツをやってしまっては、日本の消費文化は発展しなかっただろう。その公園。日本の公園には広場がなく、ベンチがやたらと多い。あれは仕事中一服するところ。そこで人々がスポーツを始めたら仕事にならない。公園はスポーツが出来る場ではなく、「たまに一服して職場に帰れ」という設計となっている。
 それと、日本の家庭には人がいない。男は仕事、奥さんもパートまたはカルチャセンター‥。従って子供の「一時預かり」が必要となる。日本では18歳までは学校に委ねてきた。そういうシステムは社会が要求した。
 日本のスポーツは、「交際費のスポーツ」と「無料のスポーツ」で成り立っている。景気が悪くなると、Jリーグのスポンサーの撤退やゴルフに見られるように、スポーツは衰退する。スポーツに金をかけない民族性だ。人から金をもらう、人に面倒を見てもらう、その限りでスポーツをやっている。スポーツを楽しむのに身銭を切るという習慣がない。また、会費を払って、わりかんでスポーツ集団を営むという考えもない。トップクラスのプレーヤーでも、企業がそのスポーツから撤退すると、辞めていってしまう。本当に好きでやっていたのかという疑問が湧く。
 日本は「スポーツ文化」の国ではない。「スポーツ種目」の国である。何でもある。学校には、サッカー部、バレー部、野球部‥‥。ありとあらゆる種目の部活動がある。でも、お互い交わろうとしない。授業の延長であり、遊ぶということがない。そういう環境で育った日本のスポーツ選手は面白い。私が有明にテニスを見に行った時、あるスポーツ記者が「セルジオさん、何しに来たの」と聞いてきた。サッカーの私がテニスを見ることは奇特なことらしい。テニス記者ではなく、スポーツ記者のハズなのにこんな問題認識なのである。
 また、陸上競技場を使うのに、マラソンとサッカーと同時開催すればグランドの取り合いなんて少なくなるのに、そういう発想もない。マラソンは2時間以内には帰ってこない。その間サッカーの試合をやる。そういうことを陸連関係者に言ったら、できないという。2時間以内に帰ってきたら、サッカーの試合を一時休止しようよ。何しろ世界記録の達成なんだから、サッカー、陸上関係なくお祝いしたらいいのだ。
 スポーツが盛んになると、日本の子供はよろこんで補欠になる。そのスポーツが盛んになるほど補欠が増える。試合には出ないけれど、練習には来る。それが美談となる。人のものに興味を持つな、与えられたものだけを一所懸命にやれという日本社会の要求にぴったり当てはまる人間を作り出すのに、補欠の思想は貢献した。ブラジルの子供なら、試合に出られないのなら出られるスポーツをやるだろう。
 日本のスポーツクラブ作りを考える上で参考になるのは「お祭り」である。みんなが楽しんで、何百年と続いてきた。日本でお祭りが盛んなのは、「お祭り部」がないから‥。部があるものは、すたれる。皆んな、少ない人数でやろうとして苦労している。お祭りのような、全員参加型のものが日本のクラブスポーツを考える上でヒントとなるだろう。
 今世紀はもうすぐ終わるが、21世紀のはじまりと捉え、100年かけて日本にあったスポーツクラブ作りを開始すべきだ。ちょうど2002年には、サッカーワールドカップが開催され、同時に学校週5日制がはじまる。ちょうどいいきっかけとなる。ただぼーとしていても、時間は無駄に過ぎて行くだけ。10年、20年単位で物事を仕掛けて行き対処して行く。これまでの経済成長が善だという価値観でスポーツ環境も規定されてきた。打ち破る千載一遇のチャンスであろう。今日ここにはJリーグの関係者も大勢来ているが、ただド〜ンと外国からイメージだけを持ってきても成功しない。自分の国流にアレンジする。世界とのハンディをどうやって埋めて行くのか、そういう賢い知恵がこれからのスポーツ関係者には求められるだろう。



<パネルデスカッション>

<コーディネーター>
・土川 由加 (元TV東京アナウンサー)
<パネリスト>
・小林 章夫 (上智大学教授)
・松本富士也 (社団法人・江ノ島ヨットクラブ副会長)
・田尻 稲雄 (北海道バーバリアンズRFC・Gマネジャー)
・セルジオ越後(サッカー解説者)


 土川 =パネリストの紹介=このままでは日本にスポーツクラブはできない、欧米のように年齢に関係なく地域に密着したクラブを日本に作るにはどうしたらいいのか? まずは、ラグビーのクラブチームで日本で初めてNPO法人化を達成された北海道バーバリアンズの田尻さんからお話し下さい。

 田尻
 私たちはまだまだ同好会に毛が生えた程度のレベル(グラウンドがない、クラブハウスがない、恒常的なトレーニングの場所がない‥)だが、「楽しむ」という部分と「強さ」の部分の問題でいうと、1つのクラブに何チームもある形を、87年にニュージーランドへ行った時に勉強してきた。現在は、常時3チーム(A −B−C)体制で、公式大会へは内地バーバリアンズを含めた4チームで出場している。また、今年から3年計画で、18〜23歳のチーム(我々はスコッドと呼んでいる)を作ろうと、千歳の航空高専の学生、札幌の高校生などを中心に、いま13人集まった。これを続けて行こうとすると、何かの大会に出て行けないという問題にぶち当たる。18歳のスコッドの次は、15〜18歳のチームを作る予定だが、インターハイとかには今のままでは出られない。クラブが責任を持ってやって行くには、そういう制度改革にもクラブが発言し、手をつけてゆかなくてはならないだろう。

 土川
 子供へ責任を持つとは?

 田尻 うちのチームは、学生運動が終焉し、やることがなくてぶらぶらしていた1975年、先般タジキスタンで亡くなった秋野豊などを中心に発足した。クラブをやっていく過程で、子供の野球チームをやっていたコーチに出会った。その野球チームは子供が90人も集まった大きなチームだったが、大会には15人しか登録できないという。だから残り75人には、来なくならないように練習のための練習をさせているという。その話を聞いた時、「こいつ馬鹿なんじゃないかと思った」。練習のための練習なんかにエネルギーを使うんじゃなくて、15人ずつ6チーム作って試合させればいいじゃないかと。そんな至極の当たり前の発想が出来ないのがスポーツ関係者の現状だ。
 小林 学生運動をやっていた人がスポーツをやる。昔では考えられないことだ。当時の運動選手は、学生運動をつぶす側(体制側)にいた。バーバリアンズの例は、確実に日本のスポーツが根底から変わりつつあることを示す好例だ。明治時代以前にはスポーツはない。明治維新以後もない。あったのは「体育」。知育、徳育、体育という枠組みで論じられたのは、教育の一環として位置付けられた学校運動部だけだった。教育の一環だから、能力のある生徒が選ばれる。「スポーツを楽しむ」という構造にはなっていない。勝敗に参加できるのは、選ばれたものだけ。万年補欠ではアンデンテイティ、ロイヤリティなど感じない。学校中心、そこから敷えんされるものは、企業中心の社会構造。まさに学校運動部が盛んになったのは、日本の産業社会が要求したからに他ならない。クラブはそこから外れ、「みんなのスポーツ」という発想は封印された。

 土川 江ノ島ヨットクラブは社団法人化されていますが、どういう経緯で出来たのでしょうか?

 松本 私たちは恵まれた環境の中で発足した。ヨーロッパのヨット競技は、ヨットクラブを中心に発達してきた。東京オリンピックの時、海外の人たちを招くヨットクラブはなかった。そこで、江ノ島がヨット会場になったのを切っ掛けに海外に負けないヨットクラブを作ろうと、35年前、国や当時の神奈川県知事の肝いりで出来たのが、江ノ島ヨットクラブである。それから35年。会員(250名)は減りもせず増えもしない。何故か?それは、クラブがお上から与えられたものであること。お上から頂いて「偉い」人たちで運営してきた。会員がそれほど努力せずともクラブは存続できた。また、実業団のヨットチームを見ると、スポーツはタダでやるものとの意識が強い。企業から金が出るうちはヨットをやるが、企業が支援を打ち切るとやめる人が多い。「あなた達、本当にヨットが好きでやっていたの」と言いたくなる。クラブは現在、社団法人化されている。先般の法改正で、定款から「親睦」という文言が消され、「社会奉仕」という文言に変えさせられた。私たちのヨットクラブは、レースに出るチャンピオンシップもやるし、子供たちのヨット教室もずっと続けてきた。でも、好きな人が集まって、その好きなことを社会に呼び掛ける。土台は<親睦>にある。それがクラブだと思う。会員相互が楽しまないと社会奉仕だってできないのではないか。日本のお役人のスポーツ観はおかしい。

 土川 単一種目のスポーツばかりやっている日本の風土をどう考ますか?
 セルジオ かつては相互に交流する時間がなかったのだろう。そういう習慣は、時間が出来てもそのまま続いてきたといえる。ブラジルで生まれ育った私の少年時代は、スポーツクラブで色々なスポーツをやった。サッカーばかりやらなかったから、サッカーが好きになったといえる。

 土川 スポーツにお金がかかるという点はいかがでしょうか?

 小林 これはスポーツに対する認識の問題だ。スポーツをやる人の意識には、・無料で出来る・やたらとお金をかける、の両極端があるように思う。子供は学校でやればいい。大人は会員制のフィットネスクラブへ通って黙々とやる。孤独なスポーツで人知れずやっている。人と人との結びつきがクラブなのに、日本のフィットネスクラブはこれが極めて希薄。また、日本では、あるスポーツをやっている人たちは、他のスポーツにいわれなき偏見を持つ。自分の種目だけのことしか考えていない。楽しむという部分を押さえつけて来たからだろう。日本でクラブが語られるようになった背景には、・企業スポーツが成り立たなくなった・大学運動部の衰退、が挙げられるだろう。大学や企業以外の部分でスポーツをやる場が用意される必要性が出てきた。まさに時代の要請だといえる。

 土川 その際に必要なことは?

 小林 今後スポーツクラブが定着して行くためには、2つの要素が考えられるだろう。・そのクラブに会員がどれだけアイデンテイティ、ロイヤリティを持ちうるのかということ・恒常的に集まれる場−クラブハウスをいかに確保してゆくのかということ。

 土川 クラブに対する帰属意識という点で、バーバリアンズはどういうふうに考えていますか?

 田尻 バーバリアンズでは、86年からワーキングビザを取ってニュージーランドから毎年二人の外国人を呼んでいる。彼らから学んだことは、クラブに対してロイヤルティを持てるかどうか、誇りとかプライドとかを考えるきっかけになった。まず、当初のクラブ名称である「ボーミッツ」が問題となった。ボーミッツとは「吐く」という意味。彼らが言うには、「こんな恥かしい名前のチームを祖国には紹介出来ない」。そこで、蝦夷(エゾ)という言葉には野蛮人という意味があるので、バーバリアンズというチーム名に変えた。さらに、服装からしてきちんとしようと、ジャージー、パンツ、ソックスなどの統一、着こなし、さらに、ブレザーやクラブタイなどにもこだわった。
 当初はNZから一方的に招くだけだった選手も、逆に最近は日本からNZへ送り出すことも恒常的にやっている。また、東京から北海道に転勤してきたメンバーの中には、東京へ帰りたがらず、そのまま札幌というかバーバリアンズに残ってしまう者や、いったんは東京へ帰ったものの転職して北海道へ移住してくる者もいる。九州大出身でたまたま司法修習生として札幌に来ていたあるメンバーは、そのまま札幌に居着いた。しかも、弁護士になる前にNZへラグビー留学までしてしまった。
 組識に対するロイヤリティとは、自分がクラブに対していかにプライドを持てるかということ。そういう意味で、クラブは人間を育ててゆく。バーバリアンズでは、キャプテンは代々若い人にやらせ、ベテランはそれをフォローするというシステムでやってきた。こんな楽しいことをしているのだから、もっともっとメンバーを増やそうよと。組識は人を育ててゆくといえる。

 セルジオ もうじき週休二日制が学校にもやってくる。そうした時、休日までも子供たちを学校に縛り付けてしまっていいのか? 日本では18歳、あるいは22歳までのスポーツ人口は大きいが、そこを境に、それ以後がない。みんなスポーツをしなくなる。スポーツクラブに関しては、もう論じ尽くされた感がある。理屈ばかり言っていないで、あとは実行あるのみ!! そうでしょう。

<若干の感想> MGSクラブ 平野和美
 今回のシンポジウムは、会場が満杯になる盛況でした。面白かったのは、発言者の内容よりも、聞いている人たちの反応でした。参加者はスポーツの競技団体、文部省や市町村の社会体育の関係者、学校関係者、大学の研究者などですが、セルジオ越後氏が、たとえば氏一流の皮肉を込めた日本スポーツ界の奇妙な風習を言うたびに会場には苦笑がもれました。スポーツ原体験のない私には、その感覚が分からず、なぜ皆んな笑うのかが理解できませんでした。
 さて、セルジオ越後氏が最後に指摘したように、「みんなスポーツクラブを作ることはいいことですね。これからは学校運動部、企業スポーツの時代ではなく、クラブの時代だと。ぜひやらねば‥という。でも、実行する人がいない。もう議論はいいよ。実行あるのみ」「大変だと思うよ。最初は。でもそれを100年かけてやろうよ」に尽きると思います。
 彼は、サッカーJリーグのことを念頭においているのでしょうが、<Jリーグ100年構想>が掲げた地域密着型クラブ作りは、実体は企業に頼りきった体質、遅々として進まぬ全国の学校の校庭の芝生化、何といってもそれを推進するスポーツ関係者の稚拙さ、に批判の対象があるのでしょう。ラグビーは、それ以前の段階に留まっていますが、北海道バーバリアンズのNPO法人化などに見られるように、体育会や学校運動部ではなく、クラブチームが制度改革の先鞭をつけたという意味では、画期的なことだと思っています。既存のシステムは反面教師とはなりますが、新しいもの、自分たち独自のものを創造してゆくには、くるみの基本理念、バーバーズの行動力などから学ぶべきだと思いました。
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NPO法人化をステップに地域型ラグビークラブを目指す北海道バーバリアンズ

日本体育協会機関誌「スポーツジャーナル」に寄稿したものです。

特定非営利活動法人北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ理事 西野一彌

 北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブは2000年に結成25周年を迎える札幌を拠点に活動するラグビークラブです。グラウンドやクラブハウスを持ち、子供から大人まで、職業や年齢、学歴、国籍にとらわれずスポーツを楽しむニュージーランド、ヨーロッパのような地域型クラブを目指して今年7月、スポーツ団体としては全国初の特定非営利活動法人(NPO)となりました。私たちの夢は、ゆりかごから墓場まで、プレーをする人もしない人も、家族や応援団を含めてクラブに足を運ぶ人が一つのコミュニティをつくるようなクラブが目標です。その夢を目指す一つのステップとしてNPO法人化の道を選びました。
 バーバリアンズは、五月から十月までの北海道のラグビーシーズン中、トップのAチームからB、Cまでの三チームを編成、毎週日曜日ごとに試合を行い、十代から五十代までのメンバーがラグビーを楽しんでいます。クラブの大原則は「試合に出なければラグビーを楽しめない」。グラウンドに足を運んだ人は必ず試合に出られるようにしています。クラブ内に複数のチームを持つことは10年ほど前から始めましたが、最初はメンバー集めに苦労を重ねたこともありました。しかし、ピッチの外で試合を眺めているお客さんを作らないことが仲間の輪を広げ、現在では道内在住の会員だけで百人を超えています。(ほかに転勤族など道外に転出した元メンバーが東京で「内地バーバリアンズ」を結成しています)。高校野球に典型的に見られるように、一組織一チームが当たり前の日本にあって、1つのクラブの中に実力、年齢などの段階別に複数のチームを抱えるニュージーランド型クラブの形態を目指すことになるには、様々な人々との出会いがありました。
 バーバリアンズは1975年、昨夏タジキスタンで非業の死を遂げた国連政務官秋野豊氏を含む5人の青年が「体に何かよいことしよう」と母校のグラウンドに集まり、ランニングしたことに端を発し産声を上げました。五人は高校の体育授業でラグビーを経験しただけの「素人」で、最初の十年間はどこにでもあるような普通のクラブチームでした。そんな普通のクラブの転機となったのは、一人のニュージーランド人留学生の加入でした。1983年に来日した彼は、ニュージーランドのラグビーに対する考え方、クラブのあり方を伝えメンバーに刺激を与えました。
 1987年の第1回ラグビーワールドカップ観戦ツアーに中心メンバーが参加したことがさらなる刺激となりました。ツアーで同行した横浜外人クラブ(YCAC)のメンバーとともに現地で試合を行い、本場のクラブの雰囲気に触れました。ただ試合をするだけでなく試合後の交歓会(アフターマッチファンクション)など、職業、年齢を超え幅広い世代の人間が家族を交えて交流する場となっているクラブの一面を知りました。また、試合で激しいプレーを繰り返す50歳代の選手を目の当たりにしたことは、「50才までラグビーは続けられる」と半ば引退気味のメンバーを奮い立たせ、クラブ内に複数のチームをつくる直接のきっかけとなりました。ツアーで知り合ったYCACは、横浜市にグラウンド、クラブハウス、体育館などを構え、在日外国人のコミュニティとなっている本物のヨーロッパ型クラブです。その後YCACの方々の好意で、試合を組んで頂いたり、大会に招待していただいたことでワールドカップツアーに参加しなかったメンバーもクラブに対する認識を改め、ニュージーランド型クラブを目指すことがメンバーの共通認識として定着しました。
 ちょうど、このころから現在のクラブの特色となっている試みや活動が始まりました。一つは海外から選手を招く招待選手制度です。ワーキングホリデーで来日する若者を招き(英会話のプライベート教師で生計を立てる)、戦力に加え技術指導もしてもらう狙いでした。現在まで招いた選手はニュージーランドを中心に10人を超えていますが、クラブの刺激となっているほか、招いた選手の人脈が財産となり、逆にメンバーがニュージーランドにラグビー留学するようになり、これまでに7人が海を越えました。本場で学んだノウハウはクラブの財産となっています。
 もう一つはクラブの運営と競技のスタッフの分離です。運営はクラブキャプテン(代表)はじめゼネラルマネジャーを中心にしたスタッフが担当、試合の選手起用、練習はコーチを中心としたスタッフが運んでいく体制を取りました。これも留学生や招待選手の助言を生かしたものです。選手はプレーに打ち込む、運営スタッフはその環境を整える体制で進んでいます。今回のNPO法人化も運営と競技スタッフの分離がなければ出なかった話かもしれません。
 1990年代に入り、バーバリアンズは北海道ラグビー選手権優勝、大学生、社会人企業チームを除いたクラブチームで争う東日本クラブ選手権優勝、昨年は初めて全国クラブ大会(初戦敗退)に出場するなど競技力が上がりました。こうしたなかで「ニュージーランド型クラブを目指す」というばく然とした夢にまた一つ新たな転機が訪れました。NPO法人化です。
 NPO法人化に乗り出した理由は単純です。自前のグラウンド、クラブハウスを持とうとすると必ず直面するがクラブ所有の財産問題です。現状は具体的なプランすら何もない状況ですが、将来、クラブハウス、グラウンドを持つには法人格が必要になる。そうした中でNPO法が成立して、こういう形で法人化もできる、ということが分かり手続きを進めました。
 NPO法人化により、一般的には法人格を持つことで社会的信用が増し、行政からの施設管理委託などが受けやすくなるなどと言われていますが、バーバリアンズの場合は今回のNPO法人化による直接的なメリットはありません。クラブとしては対外的には北海道東部の別海町で8月に開かれたラグビーフェスティバルに参加、地元高校生に対する指導などで協力しましたが、「ラグビーを楽しむ」というクラブの活動に大きな変化ありません。年会費が社会人一万円、学生五千円という負担も変わりませんし、現状では財政面はじめは行政の支援も考えられません。
 全国には千人以上の会員を誇り蔵王にグラウンドとクラブハウスを構えるくるみクラブ、企業メセナの先駆としてクラブハウスとグラウンドの提供を受け、企業の支援が中止された後もクラブハウスとグラウンドの自主管理をするピッグノーズ(旧イワサキクラブ)、自前のグラウンドをつくった大阪ノースサイドクラブなど素晴らしいクラブはいくつもあります。私たちの場合はNPOで「志」を「法人化」という形に表した段階です。ただ、私たちが、「スポーツクラブがNPO化によって地域スポーツの新しい受け皿をとして何か出来るのではないか」という問題提起は、多数のマスコミ取材があるなど反響もあり、「一つの流れをつくる」という意味で初期の目的の一つは達成したといえそうです。また、今回の法人化の一連の手続きのなかで、実務を担当した若手のメンバーが育ちました。クラブは人材が命。毎週ラグビーを楽しみに集うメンバーが財産です。私たちが地域型クラブに一歩踏み出すことになれば、メンバーの経済的な面を含めて負担は増えることが予想されます。
 現在の国内スポーツ界では、クラブは友達同士が集まって作る、単なる仲良し同好会の域を出ないのが現状です。社会的に認知されるためには組織としてきちんとした運営ができる、社会的に通用する組織に一段高く飛躍することが絶対条件になります。せっかく高々と挙げた旗をどう生かしていくか、これを生かすも殺すも自分たち次第だと思います。
 もちろん、私たちは自分たちだけで、掲げた目標が達成できるとは考えていません。例えばですが、札幌に地域型クラブを目指すNPOクラブが4つか5つできて、都市公園整備の一環としてグラウンドとクラブハウスの施設管理をクラブが責任を持って担う構想を自治体に働きかけるとか、少子化で生じる学校遊休地をクラブの拠点に転換するよう働きかけるとか。ニュージーランドや英国では地域と一体の公園の中にクラブがあるのが一般的です。日本も一つの町に一つの総合運動公園というスポーツ施設整備のあり方を見直して、身近な地域に存在する施設を育てていく発想への転換が必要だと思います。行政の方々にはこういう方法もあるということをアピールしていきたいと思っています。
 私たちはホームページ( http://member.nifty.ne.jp/Barbars/index.html )を開き、メンバーの情報交換に役立てていますが、その中でNPOコーナーを設け、地域型クラブを目指す基本的な考え方を掲載しています。NPO法人化への情報提供や協力は惜しみませんし、同じ目標を持ったクラブ、団体が協力して行動を起こすことは大賛成。現状を変えたいと思う人たちが情報を共有し、手を携えていくことが重要です。
 この欄は「総合型地域スポーツクラブ」のつくり方がテーマですが、バーバリアンズはラグビーを基本にと考えています。「もちはもち屋」といいますが、私たちが不得意な分野に手を広げても成功は考えられません。野球やサッカーなど競技人口の多い競技では小中学校区域を範囲とした地域クラブが理想かもしれませんが、競技人口が少ない競技ではより範囲を広げた地域型クラブもあると思います。ただ私たちが他の展開を考えない、というのではなく、会員の必要があればトレーニングジムとか他の方向に広がっていくかもしれません。
 最後に、北海道バーバリアンズの特徴の一つに、上意下達ではないフラットな人間関係が挙げられます。これは発足当時からの伝統ですが、歴代のキャプテンは毎年交代してきました。若手に成長する機会を与える発想のひとつとして生まれたもので、クラブの人材育成の面で大きな意味がありました。クラブとは体験、感動、責任、負担を共有し、分かち合っていくものです。学校体育、企業スポーツに支えられてきた国内のスポーツは大きな転換期を迎えています。従来の枠組みとは異なるスポーツのあり方を切り開きたいと考えています。
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別海町ラグビーフェスに参加。涌井大輔レポート

8月14日、15日に別海ラグビー祭へ行ってきました。
 行きは6時間半、帰りは8時間と往復1000キロにわたる長旅でした。別海は本当に遠かったです。しかし、時間の長さが気にならないほど運転手を交代しながら田尻さん、谷黒さんらと楽しくドライブができ、道東の雄大な自然を堪能することができました。
 さて、日程ですが、朝5時に江別にある野幌に集合。車5台に分乗して、12時10分に無事別海陸上競技場に到着しました。
すでに開会式が始まろうとしており、着いたままの格好で開会式に参加しました。ラグビー協会根釧支部の方の挨拶や、町の体育課関係の方の挨拶が終わると、12時半から小中学生向けのタグラグビー講習会が行われました。参加人数は40人くらいでしょうか。小さい子どもから大きい子ども、男女問わず相当数の町中の子ども達が集まりました。指導は三宅先生や、別海ラガーの方々を中心に行われ、子ども達は初めて腰に巻いたタグを見せ合いっこしながら、楽しそうに追いかけっこをしていました。
しかし、たった2時間でタグラグビーを理解させるのには無理があります。そこで、低学年と高学年に分けて指導していました。それぞれグリッドを作り、低学年はボールを持たずにタグを取り合う追いかけっこ。高学年はボールを使って、4カ所に分かれて普段大人がやるグリッド練習をしました。どの子も楽しそうにしており、あっという間に1時間半が過ぎました。
「地域の子ども達にラグビーの楽しさを伝え、底辺拡大を狙いたい。別海は小さな酪農の町だから地道に活動しないと別海ラグビーの発展はまずありえない」と、別海高校ラグビー部監督三宅武寿先生は言います。その最初の活動として別海ラグビー祭に小学生を招待してのタグラグビー講習会が行われたのでした。小学生にとってのこの経験は非常に貴重なものであったことでしょう。年に1度といわず、定期的に続けていってもらいたいものです。小学校の先生に働きかけて、体育の授業とか休み時間にタグラグビーを取り入れてもらうなど、積極的にタグラグビーを普及させていけばいいかと思います。ぼくが小学校の教師になったあかつきには、必ず取り入れるのですが‥。
 ちびっ子達の楽しいラグビー教室が終わると、次は大人達の熱い本物のラグビーの試合が行われました。別海ラガー対北海道バーバリアンズは25分ハーフで行われ、私はレフリーとしてこの試合を裁きました。寝不足疲れと、アップの時間の少なさと、技術不足のせいで、思うようなレフリングができず、恥ずかしい限りでした。もっともっとレベルの向上を目指さねばなりません。試合は地力で勝るバーバリアンズが、別海ラガーを40−7で下しました。
 その大人達の試合を熱い眼差しで見つめていた生徒達がいました。別海高校ラグビー部。昨年中標津高校に220−0という記録的な点差で敗れたチームの部員達。「生まれて初めて彼らは大人のラグビーを生で見たんです」と三宅先生。食い入るような眼差しで試合見つめる姿が印象的でした。きっと何かを感じ取ってくれたことでしょう。
 大人達の試合が終わると、次は別海高校ラグビー部の部員へ技術講習会が行われました。FW、BKに分かれてそれぞれバーバリアンズの選手がサポートについて、彼らの技術指導を行いました。FWはジェイミーをリーダーに、BKはネイスンをリーダーに起用、ニュージーランダーによる本場の練習方法を取り入れました。FWはモールの組み方やラックの玉の出し方、BKはライン攻撃のスムーズな球回しなど、練習はいたってシンプルなもの。
 しかし、適切な助言と、豊富な人数により、それまで動きが当たりがまったく鈍かった部員達が、回を重ねるごとにみるみるうちに鋭く強くなっていくではありませんか。ひとついいプレーがあるごとに、周りからウォーという歓声が上がります。すると部員達もやる気がますます出るのか、さらにさらに前へ前へ出ようとします。彼らの目がだんだん鋭くなってくるのが手に取るようにわかります。ぼくも愛宕中学校野球部顧問時代に感じたことなのですが、生徒達はひとたび興味を持ち出すと、あっという間に技術を習得して上手になります。今回もまさにそれと同じことが起こりました。結局、大人達の丁寧な指導が相乗効果となり、講習会の初めと終わりではまったくチームに変わっていました。最後のFW・BKの合わせでは一つのミスもなく、声がよく出ており、早い球出しからのオープン攻撃が展開され、ゴールラインを割った瞬間、大きな歓声が上がりました。きっと彼らにとって大きな自信になったことでしょう。この経験を忘れずに今後も精進し、中標津高校と対等に戦えることを願ってやみません。バーバリアンズNPO最初の活動にとっても、別海高校ラグビー部の部員達にとっても大きな収穫となった2時間でした。日も暮れかけた夕方5時に講習会は終了し、記念撮影をして別海ラグビー祭は幕を閉じました。
 その後、6時からは近くのバーベキューハウスにて別海ラガーによるぜいたくなバーベキューのおもてなしを受けました。その後は各自で飲み屋に繰り出しました。ぼくは三宅先生に初めてお会いしたことで、非常に興味があり、
三宅先生と谷黒さん西野さんらと静かな飲み屋で、今日の反省と今後のラグビーについて熱く語り合いました。
 今回初めて三宅先生にお会いして感じたことは、とても実直で情熱を持っている方だなという印象を受けました。生徒のことを常に一番に考え、そして実行力が伴い、なんでもできる先生として生徒達に信頼されているようです。とてもうらやましく思いました情熱が子どもの心を動かすということなのでしょう。
 「恵庭にいたときの4年間よりも今の1年半の方が断然おもしろい」と飲み屋の席でおっしゃっておりました。その意味がくわかるような気がしました。僻地校へ赴任し、わずか16名のラグビー部員を率いて、生徒と裸同士のつきあいをしている三宅先生。「生徒は教師の鏡だ」などと言いますが、まさにそのとおりで、三宅先生はとても情熱を持った方でした。ぼくも負けないほど情熱は持っているつもりなのですが、さらにさらに刺激になったような気がします。情熱を持った先生の指導を今回間近に見ることができて、再び教壇に立ちたいという意欲が増してきました。
 「高校生活で燃え尽きるんじゃなくて、一生スポーツを楽しむことのできる人間を育てたい」と熱く語る三宅先生。まさにそのとおりだと思います。三宅先生にはこれからもいつまでも、その情熱を忘れずに生徒達と歩んでもらいたいと願ってやみません。これからも遠い別海の地でがんばってください。来年も必ず別海へ行きます。
 別海遠征は双方にとって、とても大きな大きな収穫のある行事となりました。バーバリアンズの今後の進むべき道が垣間見られたような気がします。しかし、まだまだこれは試金石。本当の意味での活動はこれからでしょう。さらに今後もラグビー普及活動を活発に行い、ラグビーの素晴らしさを伝える必要があるように思います。時代は学校型のスポーツから地域クラブ型の時代へと移行しつつあります。この流れをしっかりと受け止めてバーバリアンズが先駆けとなって広めることが重要です。その扉が今、開かれました。   おわり

涌井大輔(Daisuke Wakui)
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法人設立に祝福のメール届く

桑原さん(深川ラガー)
 深川ラガーの桑原と申します。はじめまして 法人化を目指していることはインターネット等で紹介されていたため知っていたのですがこの間新聞でみて大変うれしくおもいました 北海道のラグビーチームの先達としてリーダーとしてこれからのご活躍きたいしております。
http://www.d2.dion.ne.jp/~tankkom 当クラブのHPです。

平野和美さん(MGSクラブ)
 特定非営利活動法人・北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブの皆さま、6月21日付でのNPO認可おめでとうございます。田尻さんからの電話、それになんといっても毎日新聞社が誇る辣腕記者早川健人氏からの速報メールで知りました。でもNPO化は出発点。これからが勝負ですねなお、ラグビー協会の機関誌(48巻6号/6月15日発行号)で、「田尻稲雄氏に聞く」NPOの特集が、7ページに渡って掲載されています。

小林豊さん
 本当にすばらしいことです。理想のクラブ目指して、大きな一歩を踏み出しましたね。今後、NPOとして何をしていくかが問われてくると思います。責任の大きさも感じますが、クラブの一員として、グラウンドの内、外で少しでも貢献できるようにしたいと思います。
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NPOと北海道バーバリアンズ

 6月15日発行のラグビー協会機関誌「RUGBY FOOTBALL」48巻6号特集記事
<インタビュー・田尻稲雄氏に聞く>に掲載された原稿です。
 
 ―NPOとはどういうものですか。

 特定非営利活動法人のことです。名前を見てもピンとこないと思いますが、昨年11月に施行された特定非営利活動法人法により、法人格を与えられる新しい形の法人組織です。一般に阪神大震災で注目されたボランティア団体や福祉団体など、NPOは福祉やボランティア活動の分野の組織が法人化する受け皿という考え方が一般的ですが、法律ではもっと幅の広い様々な活動分野を対象にしています。私たちの場合は「文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動」という場合にあてはまりますが、NPOはこれまで企業や公共団体、学校といった既成の組織がカバーしきれない幅広い分野で、利潤追求を目的としない、市民が自ら運営、活動する新しい社会活動の担い手となりうるものだと思います。

 ―ラグビークラブがNPO法人格を取得の手続きを進めているわけですが、どのような経緯からNPO法人化を始めたのですか。

 遠大な夢のような話なんですが、我々は10年ほど前から毎年、ニュージーランドから招待選手を1人か2人招いているのですが、彼らとの交流や横浜のYCACとの交流で、クラブハスを構え、そこを拠点として幅広い世代の人間が職業や年齢を超えてラグビーを楽しみながら交流する姿を知りました。10年ほど前から、ばく然とですが、いつかはニュージーランドのようなクラブハウスを構えたクラブになりたいということが一つの目標となりました。もしそうした目標を実現する最初のハードルとして財産を持つには必ず法人格が必要になります。具体的なプランがある訳ではないのですが、法人格を得るにはどのようなことが必要か、しかし現状の法人は多額の基本財産を集めなければならないなど現在のクラブの状況ではとても実現できる条件はありませんでした。そんな中でNPO法が成立して、こういう方法での法人化もできる、ということが分かり手続きを進めることになりました。現時点では法人格取得はクラブハウスを持ち子供から大人まで、ゆりかごから墓場まで、子供たちの指導から、年をとってプレーができなくなっても何らかの形でラグビーにかかわっていける地域型クラブとなる、我々の夢に向けての一歩を踏み出したというところです。

 ―NPO法人化することでの目的、活動はどうなりますか。

 早くて7月に認証される運びとなりそうですが、当面のクラブ活動は大きな変化はないと思います。ただ、札幌から遠く離れた北海道東部の別海町で8月に開かれるラグビーフェスティバルに協力するとか、タグラグビーか7人制の講習会なんかを企画したいと考えています。いろいろ難しい手続きをして法人化するわけですから、NPO法人化を今後のクラブ活動をステップアップするバネにしたいんです。クラブというと、日本の現状では同好会、友達同士が集まって作る仲良しサークルの域を出ないのが現状です。これではいつまで経ってもクラブハウスを持つことは夢のまた夢です。組織としてきちんとした運営ができる、社会的に通用する組織に飛躍することが絶対に必要になります。運営に携わるメンバーも変わっていかなければなりません。ラグビーに限らず日本のスポーツ界は長引く不況のもとでの企業チームの解散、縮小や少子化による学校単位の部活動の崩壊といった問題に直面していますが、クラブの方にも様々な問題があって現状では自らの組織運営においても競技レベルの面でも課題が山積しています。そうした状況で、我々自身の飛躍がないと、クラブはいつまでもラグビーの将来の担い手なり得ないと思っています。

 ―法人化によるメリットはありますか。

 当面は全くないと思います。金銭的な面もありません。先にも話しましたようにバーバリアンズの場合は、われわれの「志」を「法人化」という形に表した訳ですから、これを生かすも殺すも自分たち次第なんだという気持ちがあります。また、今回の法人化で若い
メンバーがいろいろなことを考えるなかで、成長したように思います。その中で核になる人間が育ってきたように思います。このことが最大の成果といえるかもしれません。

 ― 機関誌前々号で特集したように、高校、中学の少子化による競技人口減少の歯止め策として合同練習やコンバインドチームによるゲームの推進を協会としても進めているのですが、遅々として進んでいません。高校セブンス大会も15人のチームを編製できないチームの救済策として計画されたのですが、セブンス強化のための大会にすり替わってしまいました。学校という枠に縛られ、殻を破ることができないでいるのが現状です。この状況をどう考えていますが。法人化で突破できる問題でしょうか。

 高校の競技人口の減少は大変心配です。私たちのチーム強化の一環なんですが、専門学校や大学でもラグビー部がない学生がラグビーをできる環境づくりの一つとしてロ歳以下のチームを作り、大学や学生のクラブチームと対戦していくことを考えています。これはメンバー集めから始めなければならない段階なんですが、まずこれを成功させたと思います。学校の枠を超えた活動となるとそれを行うグラウンドの確保の問題とか、そうしたチームが高校の大会に参加できるのか、クラブの側にも受け皿となれるクラブがどれだけあるのか、きちんとした体制をつくれるのかなど考えるだけでもたくさんの課題があります。我々と同じような地域型クラブを目指す目標を持ったクラブが複数あって、それをラグビー協会、グラウンドを持つ学校、公共団体がバックアップするような体制ができれば、新しい芽が育ってくるのと信じています。

 ―こうしたことは全国にNPO法人化したクラブが多数なければ効果が期待できないと思いますが、全国のクラブに働き掛ける手段はありますか。この機関誌を通じても働き掛けでも結構です。道内の他のクラブの反応はいかがですか。

 ご指摘の通りだと思います。私たちは自分たちだけで何かができるとは全く考えていません。例えばの話ですが、札幌にバーバリアンズのような地域型クラブを目指すNPO法人クラブが4つか5つできたとして、そのクラブと協会が協力して、都市公園整備の一環としてグラウンドとクラブハウスの施設管理をクラブが責任を持って担う構想をまとめて、札幌市が働きかけるとか。ニュージーランドや英国では地域と一体の公園の中にクラブがあるのが一般的です。日本も一つの町に一つの総合運動公園というスポーツ施設整備のあり方を見直して、地域に存在するスポーツ施設という発想への転換が必要だと思います。私たちのホームページ(http://member.nifty.ne.jp/Barbars/index.html)ではNPO法人コーナーを開き、基本的な考え方を掲載しています。いずれにして私たちは外のクラブのNPO法人化への情報提供や協力は惜しみませんし、目標を持ったクラブが輪を広げ、先ほど話しましたような構想など、クラブの側から何らかのアクションを起こすことが必要だと考えています。

 ―他のスポーツも対象にされているようですが、貴クラブとしてはマルチスポーツクラブを目指しているのですか。

 いいえ、あくまでもラグビーが活動の中心です。ただ、クラブが発展する中でどのような動きが出てくるかわかりません。そうした将来に対する備えのようなものです。

 ― ラグビー協会では日本協会を頂点とするピラミッド組織でその下に三地域協会、そのさら下に支部協会があり、財団法人は日本協会だけです。収入の多い関東協会は財団法人化の話もありますが、九州協会などは収支がなりたちません。支部ではなおさら大変な状態です。このような状況の中で加盟クラブチームだけでなく支部協会の法人化の発想があってもよいと思いますが、いかがですか。

 各支部や三地域協会の内情までは分かる立場にいませんが、基本的な問題として補助金やその他の大きな金銭の動きがある組織は、任意団体で名義上、個人が補助金を受け取るような形になっているのであれば、組織の性格上からも法人化をすべきではないかと思います。

 ―今後、クラブ単位で法人化を進める動きが出てくること思われますが、現状では協会は何をすべきでしょうか。

 クラブはこれまでラグビー界の中で日陰者の存在でした。学校と企業チームが中心となってきた体制の中で、競技レベルも低かったのは事実です。ただ全国クラブ大会などの開催などで競技レベルが着実に向上しているのも事実です。クラブ側からすれば企業と学生に限られている全国大会の門戸を開いてほしい。すぐに全国大会に出場できるとかではなく、道が通じる形にしてもらいたい。そのことが新たなクラブの発展に寄与することにつ
ながると思いますし、同じく中学、高校の大会でも同じことが言えるのではないかと思います。異質を排除するのでなく、包み込んでいくような発想が必要だと思います。また、新たな地域型クラブの育成という面では、協会のバックアップなしに実現はできない物だと思います。例えば少子化の進行で今後多数出て来るであろう、閉校になった都心部の学校用地の活用とか、企業の遊休地の活用を、日本協会が大胆な発想で地域型クラブ育成の構想をまとめ、地方自治体に働きかけるなど、クラブと二人三脚で進めていけばそう遠くない将来に全国にいくつもの地域クラブができるかもしれません。ただ、企業と学校体育の枠にとどまりつづけるのなら、一部の有名高校と有名大学にしかラグビー競技が残らなくなるということもあるかもしれません。
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NPO法とクラブチーム

日本ラグビー協会機関誌委員 平野和美

 福祉や環境保護、町作り運動など自由な社会貢献活動を行なう市民団体に法人格を与える特定非営利活動促進法−通称NPO法が98年3月に公布され、12月から施行された。この法律に基づく事務は都道府県への機関委任事務であり、NPO法を受けて各都道府県では条例の定が相ついでいる。NPO法2条には「特定非営利活動」の定義が定められているが、その範囲は福祉や町作り、環境保護、災害救援活動などにとどまらず、「文化、芸術又はスポーツ振興を図る活動にまで及んでいる。日本の社会構造はこれまで行政主導型であったが、NPO法の出現で、市民参加型行政、さらに住民自治へと変革してゆく可能性が出てきたといえる。行政の手の届かなかったスポーツ行政の分野に、NPO法人となったスポーツ団体が活躍できる時代がやってきたのである。具体的にラグビー界について考えてみよう。
 現在、競技団体として法人格を有するのは、財団法人化された日本協会のみで、三地域協会、都道府県協会、市区協会などは法人格を持たない。他方、加盟チームは、高校、大学などは私立公立を問わず法人格を有し、社会人チーム(株式会社)の多くも法人格を有する。しかし、全体の半分近くを占めるクラブチームや各地のラグビースクールには法人格がない。法人格のない協会やクラブチーム等は「権利能力なき社団」として扱われ、例えば、資産(事務所、電話、預金口座等々)を団体名で所有・賃貸したりすることが出来ない。(現在、対外的には××協会(△△クラブ)代表○○○○名義で活動しているが、個人資産との区別が不明確であるといわれている)
 ところで、スポーツの世界では長らく学校や企業による競技スポーツが主流であり、クラブは底辺の存在として位置付けられてきた。しかし、近年の経済不況の長期化による相次ぐ企業チームの休部・解散、また、少子化による学校単位によるチーム編成の困難化は、旧来の学校・企業スポーツの枠組みを超えた地域クラブの存在と活動の活発化をぜひとも必要としている。しかし、旧来のクラブチームの組織力や運営力ではこうした社会的需要に応えるパワーには残念ながらなり得ていないのが実状であった。クラブといっても欧米型のそれではなく、単なる同好会の域を越えるものではなかったからだ。クラブが学校体育や企業スポーツに代わる受け皿となるためには様々な条件整備、能動的活動が求められる。何よりも社会的存在として認知されることが必要だ。その一つの手段、道具となるのがNPO法に他ならない。法人化されることで、初めて社会的使命を達成できる基盤作りが可能となる。
 これからの行政改革は、グランドや施設の民間委託が本格化すると云われている。また、スポーツ施設の管理運営や、スポーツ教室、市民スポーツの大会といった企画運営は、行政が直轄でやるのではなく、住民参加型の行政の一環として、スポーツ団体やスポーツクラブへ委託して実施されるようになるだろう。その際、法人格を持たない団体では委託の対象とはなり難いし、助成金を受けることも出来なくなる。
 スポーツNPO化の先駆けとなったのは、北海道のクラブチーム、北海道バーバリアンズである(他に一例、アメフットがある)。同クラブは、札幌を中心として活動している会員数120名のクラブチームで、先般タジキスタンで亡くなった国連政務官・秋野豊氏などの手によって1975年に創立された。地域に根差したクラブ作りを基本テーマとし、北海道ラグビーの牽引車たらんと、北海道庁にNPO法人化の申請手続きを行ない、3月4日に受理された。早くゆけば2ヵ月以内に認証される予定である。提出された設立総会の記事録や事業計画書によると、従来の日常的なラグビー活動に加えて、(1)ラグビー競技の普及のための各種大会の開催事業(タグ、セブン、10人制、中高年対象等)、(2)国際交流を通じたスポーツの普及・振興、(3)道内の青少年を対象としたラグビー教室などの開催(別海高、野幌等)、(4)スポーツを通じたボランテイア活動(小樽自然の村等)、(5)普及のための広報活動(ホームページ等)などが掲げられている。
 社会貢献の新たなタイプとして市民活動を明確に位置付けたNPO法。自らの手と力、それに知恵によって地域スポーツを担おうと意識しはじめたクラブチームの出現は、21世紀へ向けて日本ラグビーの一大変革の兆しと捉えることが出来よう。
  
<日本ラグビー協会機関誌99年3月号より本人ご厚意により転載>
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森から草原へ出よう

マネージヤー 田尻稲雄

 1998 年度のシーズンは、バーパリアンズの歴史の中でも記憶に残る年になった。7月20日、創設者の一人であった秋野豊氏のタジキスタンでの死。東日本クラブ選手権大会第3位。全国クラプ大会出場。そして、今シーズン最後の大仕事であるNPO法人の申請。25周年を前にして、何か新たな胎動のように思えてならない。
 最初は5人で始まったV0MITSが、全国レベルで有数のクラプをリードする、大きな組織に生まれ変わろうとしている。
 パーバリアンズは、3つの充実によって歴史的、社会的に飛躍しようとしている。
 ・スタッフ 現在30歳前後のメンパーの能力開花。
 ・プレイヤー 24、25歳〜30歳前後のプレイヤーの質と層の厚さ。
 ・クラプシステム 10年程前から試行錯誤しながら行われてきた運営システムが、スタッフの充実とともに安定。10年前にずいぶん議論したことが無駄ではなかった。多くのメンバーがニュージーランドヘ行き、YC&ACへ行き、見て聞いて学んできたことが、今NPO法人という形で結実の時を迎えようとしている。
 もう一度、V0MITS一BARBARIANSの歴史を振り返り、今後の方向性を見定めよう。NPO法人設立準備会の文章のように、周囲を見てみると、昨年、一昨年と続いた不況の影響、及ぴ少子化の中、企業・学校スポーツが存亡の危機にさらされはじめ、新たな形の社会システムが必要とされ始めている。その方法論の一つとしてNPO法人が有効かもしれない。
 学校スポーツ、企業スポーツを見てみると、学校や企業から離れた途端、「引退」と称してスポーツをやめる若者達。学校の指導者、企業のお膳立てから離れた途端何もできない君者達の姿。今、バーパリアンズのメンバーは自身の「生活」の中に、スポーツとしてラグビーを組み立て、「生活の豊かさ」として表現しようとしている。これが他のクラブと際立って違っている。
 我々が創立以来25年もの年月をかけて得たものは、自らの「アイデンティティ」を強烈に表現しながら「自立」することだったのではないだろうか。そしてこの表現法としてNPO法人の設立があるのではないだろうか。
 ともあれ、1999年からパーパリアンズは法人格を得る。この社会に法人格を持った形で歩き始める。
 猿人類が人類になったとき、森から草原へ出たように、パーパリアンズも市民社会へ登場する。一歩一歩踏みしめながら着実な「あゆみ」をしよう。

(1998年度北海道バーバリアンズRFC会報に掲載されたものです)
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特定非営利活動法人北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ設立趣旨書

 時代は今、大きく変わろうとしている。21世紀を直前に控え、ラグビーをはじめ、国内のスポーツをとりまく環境は否応なしに変化への対応を迫られている。子供の減少に伴う高校をはじめとした学校チームの衰退、国際的なプロ化の波と不況に伴うプレー環境の悪化に直面する企業チーム。これまで学校と企業が両輪となって主役を担ってきた国内ラグビー界は、新たな時代の波にさらされている。そうした中で学校や企業の枠を超えた、地域と結び付いたクラブが来るべき新しい時代のスポーツの担い手として存在感、重要性を増している。
 北海道バーバリアンズは高度経済成長が終えんを迎え、国民意識が多様化に向かう1975年に北海道小樽市に産声を上げた。活動の拠点を小樽から札幌に移し、名称をボーミッツ、北海道バーバリアンズと変えたが、発足以来、年齢、国籍、職業、性別を問わず、ラグビーをこよなく愛する人々が集うクラブとして活動を続けている。二十年を超える歩みのなかでクラブに所属したメンバーはゆうに百人を超え、十代から五十代までのメンバーが毎週日曜日の試合に参加、共に汗を流している。またメンバーは日本人はじめニュージーランド、オーストラリア、イングランド、アイルランド、米国、カナダ、ザンビアなど世界各国から加わり、国境を超えた友情の輪を広げている。
 時代は少子化による学校チームの先細り、先行き不透明な企業チームの動向を見据え、来るべき21世紀は子供から大人までが地域のよりどころとして集う地域クラブ組織の発展が新たな時代を切り開く次代の主役となることは確実だ。その一方、地域クラブの発展を目指す我々にとっても社会的に認知された団体として公共施設のグラウンド管理などを担える主体として組織運営の確立、強化は急務の課題となっている。職業、年齢、国籍、性別を問わない開かれたクラブとして、北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブは「一人は万人のため、万人は一人のため」とするラグビー精神、競技の普及に務め、ラグビーを愛する仲間の親睦の場として活動を進めるため、特定非営利活動法人として新たな一歩を踏み出すことにした。
 「特定非営利活動法人 北海道ラグビーフットボールクラブ」は、ラグビー競技の進歩・普及を目的とし、ラグビー公式大会への参加、練習及び対外試合の実施と親睦・交流、会誌その他の刊行物の発行、国際交流、情報交換、ラグビーを基軸とした地域スポーツの振興、発展に寄与する活動を行うため設立します。
                                
1999年1月30日
              
特定非営利活動法人北海道バーバリアンズラグビーフットボールクラブ
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